ページの先頭です。
本文へジャンプする。
ここからサイト内共通メニューです。
サイト内共通メニューを読み飛ばす。
サイト内共通メニューここまで。
ここから本文です。

地球が見える 2005年

8,000m峰と氷河群(その4):K2、ブロード・ピーク、ガッシャーブルムI及びII

図1 カラコルム山脈東部
図1は地球資源衛星1号(JERS-1)に搭載された光学センサが捉えた世界第2の高峰K2(標高8,611 m)を初めとするカラコルム山脈の8,000m峰、ブロード・ピーク(標高8,051 m)、ガッシャーブルムI(標高8,068 m)及びガッシャーブルムII(標高8,035 m)、さらに20座を越える7,000 m峰を含む山々です。図中央を東から西に流れるバルトロ氷河の北側がバルトロ山群で、南側がマッシャーブルム山群です。標高の高いところは雪と氷に覆われて白ないし薄紫色に見えています。黒く見えるのは、岩肌が露出しているところ、急峻な山の陰、または雲の陰です。太陽光は右下の方から差しているので、陰は左上にできます。図1の範囲はパキスタンと中国の国境地帯で、国境線は主としてこれらの山々の稜線に沿って複雑に延びています。国境線の北側は中国(新疆ウィグル自治区)で、南側はパキスタン(カシミール地方のうち、パキスタンが実効支配している地域)です。

図1の上端付近には少し雲がかかっています。標高の低いところ(とは言っても3,000 m以上あります)は薄い緑色のところが多く、草地のように見えます。また、図1の上の方を左上に流れるのはシャクスガム川で、図の外側で崑崙(クンルン)山脈の切れ目を縫って、北へ流れ、やがてタクラマカン沙漠に流れ込んで、消えていきます。一方、図1の下端付近には濃い緑色の森林や鮮やかな緑色の繁茂した草地が見えています。図1の下を南に流れるフーシェ川とターレ川は、ショーク川、さらにインダス川に合流します。なお、首都イスラマバードはK2から南西へ約400 kmのところにあります。

図2 図1中央部の拡大図
図2は図1の中央部の拡大図です。右上のK2から国境線沿いに東の方を見ていくと、8,000 m峰及び7,000 m峰として、スキャン・カンリ(標高7,357 m)、ブロード・ピーク、ガッシャーブルムIV(標高7,925 m)、ガッシャーブルムIII(標高7,952 m)、ガッシャーブルムII、ガッシャーブルムI、ガッシャーブルムV(標高7,133 m)、ガッシャーブルムVI(標高7,004 m)、ウルドック(標高7,200 m)、シア・カンリ(標高7,422 m) と続きます。K2の西北西にはチョンタール(標高7,330 m)があります。今度は、K2から国境線沿いに西の方を見ていくと、スンマ・リ(標高7,286 m)、スキル・ブルム(標高7,360 m)、プラクパ・リ(標高7,156 m)、ムズターグ・タワー(標高7,284 m)、さらにサルポ・ラッゴ氷河をわたってチリン(標高7,090 m)、チャントク(標高7,045 m)と続きます。

図2中央のバルトロ氷河は全長約61 km、面積530 km2で、カラコルムで3番目に大きい氷河です。バルトロ山群とマッシャーブルム山群から多くの支氷河がバルトロ氷河に流れ込んでいる様子が分かります。ここにはトレッキング・コースが設定されていて、バルトロ氷河の舌端近くのパユー(標高3,785 m)からK2やガッシャーブルムを望むコンコルディア(標高4,691 m)まで歩いて片道3日かかります。

バルトロ氷河下流の南側にマンドゥ・ピーク(標高7,127 m)、マッシャーブルム(標高7,821 m) 及びイェルマネンド・カンリ(標高7,163 m)があります。上流の南側にはチョゴリザ(標高7,668 m)とバルトロ・カンリ(標高7,300 m)が見えます。バルトロ氷河の源頭部はチョゴリザの北東側にあります。

図1のうち、図2に入りきらなかったものとして、図1左上にクラウン(標高7,295 m)とインスガイティ(旧クレヴァス)氷河があります。図1右下には、K6(標高7,281 m)、リンク・サール(標高7,041 m)と、7,000 mにわずかに及びませんが、K7(標高6,938 m)があります。

氷河の消長は地球温暖化の指標の一つと言われていますが、ヒマラヤ、チベットなどの比較的低緯度で、標高の高いところでは地球温暖化の影響を受け易いという報告があります。氷河が後退・縮小すると氷河湖が決壊して下流域に洪水をもたらしたり、海面上昇につながったりするので、注意深く観測を続ける必要があります。



参考文献:
ヒマラヤ名峰事典、平凡社、1996年

観測画像について:
(図1及び図2)
観測衛星: 地球資源衛星1号「ふよう1号」(JERS-1)
観測センサ: 可視近赤外放射計(VNIR)
観測日時: 1995年7月16日午前5時57分頃(世界標準時)
地上分解能: 18.3 m×24.2 m
観測日時: UTM(ユニバーサル横メルカトール)
 近赤外域の0.76〜0.86µm、可視域の0.63〜0.69µm、 0.52〜0.60µmの各バンドに緑、赤、青色を割り当てているので、肉眼で見た色にほぼ近い色付けですが、植生の緑色がやや強調され、雪や氷が紫色がかって見える合成画像です。雪や氷は白または薄紫色に、森林は濃い緑色に、草地は黄緑色に、氷河湖は濃い紫色に見えます。黒はデータがないことを示しています。

関連サイト:
8,000m峰と氷河群(その3):ヒマラヤ、ダウラギリ
パキスタン北部
8,000m峰と氷河群(その2):ヒマラヤ、チョー・オユー
8,000m峰と氷河群:ヒマラヤ、シシャパンマ
地球が見える 陸地・地形のページ

付録:山名の由来
上記の参考文献によると、「ガッシャーブルム」とはチベット語の一方言であるバルティ語で「輝く峰」あるいは「輝く壁」を意味し、本来はバルトロ氷河の正面に位置するIV峰に与えられるべき名称が山塊全体の名称になったとのことです。
また、K2、K6などのKはカラコルムの頭文字です。1856年から始まったカラコルム大測量の際の測量基準峰として何番目に測量したかを表しています。地元の名前があれば、それが採用されましたが、ない場合はK2、K6などの名前が定着しました。K1はマッシャーブルムに、K3はガッシャーブルムIVに、K4はガッシャーブルムIIに、K5はガッシャーブルムIに、それぞれ対応します。

本文ここまで。
画像:ロケットの情報を掲載 ロケットナビゲーター
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:ページTOP