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概 要

衛星リモートセンシングによる地球環境の診断

GCOM-W概観 現在の私たちの生活環境(衣・食・住)には,地球規模(グローバル)に発生している地球温暖化やエルニーニョなど様々な気象・気候変動の影響が及んでいます. 本講座では,地球環境を形成する様々な要素(雲,積雪,水文量,植生,海面温度,二酸化炭素等の物理量)の分布および変動を地球観測衛星のデータから抽出するために必要な技術や新しい手法の開発,また抽出された物理量の時空間分布が環境にどのようなストレスを与えるのかの評価また予測を行うための手法の開発を行っています.

例えば,私たちの生活に最も身近な存在である空に浮かぶ雲は,日射を遮り地表を冷やすと同時に,暖かい地面から赤外線の形で宇宙へ逃げていく熱を吸収し,再び地面へ放射することで地表を保温する効果を持ちます.したがって,雲がいつ(昼か夜かの時間的分布),どこに(高度と水平方向の空間的分布)にどれくらいの頻度で存在するかはグローバルな環境状態を決定する重要な要素となっています.この結果は,地域的(ローカル)な気象現象や人間活動に大きな影響を与えることになります. 近年話題となった2007年9月の北極海の海氷激減は,夏期雲量の異常な低下が要因の一つとして考えられています.また,日本列島が曇りがちであった2003年には私たちの主食である稲(米)の生育にも悪影響が及びました.最近,夏期に頻発する集中豪雨もグローバルな現象の影響を背景に生じるローカルな気象現象の一つといえ,時として災害要因になり得ます.

このような環境形成要素には,雲以外にも冬季に地球表面を白く覆う積雪や海氷,海流により運ばれてくる暖流や寒流,大気中に浮遊する微粒子(エアロゾル),大地を覆う植生や水分状態など様々な種類があり,それぞれ固有の時空間スケールを有しています.地球観測衛星は,全球をくまなく俯瞰する眼を持ち,それら要素毎の時空間変動を捉え,また各要素間の相互作用を評価するのに適した観測手段です.本講座では,地球観測衛星を用いたリモートセンシング(遠隔探査)技術,そして,得られた観測データの解析技術を屈指し,地球上の様々な環境形成要素の変動を捉えることで,私たちの生活環境に及んでいるストレス要因の評価および予測を行うための研究・技術開発を行っています.



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