CPRが直接測定しているものは、雲や雨からの後方散乱信号の強度および位相情報で、衛星直下方向の鉛直プロファイルとして得られます。これらをレベル1アルゴリズムでレーダの送信出力強度や受信器利得などを用いて補正して工学値変換することにより、レーダ反射因子やドップラ速度、ドップラスペクトル幅が得られます。 さらに伝搬経路で大気減衰補正、ドップラの折り返し補正、1kmおよび10kmの水平積分処理などの高次的な処理をした後に物理量に変換することで、雲マスク、雲水量、雲氷量、水雲および氷雲の雲粒有効半径、雲の光学的厚さなどの物理量が推定されます。また、雨・雪などの降水量や大気鉛直流(大気鉛直速度、沈降速度)に関するパラメータに関しても推定アルゴリズムを開発中です。