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AVNIR-2による中国四川省で発生した地震に関する観測結果(2)
宇宙航空研究開発機構(以下, JAXA)では、中国四川省で発生したM 7.9の大地震に関して平成20年5月16日にも陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載光学センサの高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2; アブニールツー)による現地の緊急観測を実施しました。
図1は5月16日午後1時5分頃(日本時間, 以下同じ)に取得されたAVNIR-2画像です。昨日と比較して、北側は晴れた画像が取得されました。図2は本日、図3は災害前の画像として平成19年3月31日午後12時52分頃に取得されたAVNIR-2画像の同じ場所を切り出したもので、Beichuan(北川県)の北西約6kmの位置にあります。
図2, 3を比較すると、黄色枠で示したおよそ2km×3km四方の範囲内において大規模な土砂崩れが発生し、川を堰き止めている様子を確認することができます。このため、上流部分にあたる河川合流部は川幅が増大し、湖のように水がたまっていることが分かります。また、図3黄色枠内の右下に見えるように、下流部には市街地があることが分かります。今後、大雨などによってせき止められている箇所が決壊すると2次災害を引き起こす危険性が想定されます。
JAXAでは国際災害チャータの要請に基づき、このデータを国際災害チャータへ提供しました。
【注】地表面や植生の違いを見やすくするために、赤、青、緑にAVNIR-2のバンド4, 3, 2を割り当てカラー合成しました。JAXA EORC