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AVNIR-2による中国四川省で発生した地震に関する観測結果
宇宙航空研究開発機構(以下JAXA)では、中国四川省で発生したM 7.9の大地震に関して平成20年5月15日に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載光学センサの高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2; アブニールツー)による現地の緊急観測を実施しました。
図1は5月15日午後12時25分頃(日本時間, 以下同じ)に取得されたAVNIR-2画像です。残念ながら多くの雲に覆われていますが、雲の間から地表面の様子を見ることができました。地震にともなう地表面状態の変化を調べるために、災害前の画像として平成19年4月17日午後12時54分頃に取得されたAVNIR-2画像との比較を行いました。
図2は災害前後で変化が確認できた場所を拡大したものです。ここでは植生域の変化を見やすくするために、植生が赤色で目立つようフォールスカラー画像(R,G,B=バンド4, 3, 2でカラー合成)した画像を用いています。また、災害前後でAVNIR-2の観測角度(ポインティング角)が異なるため、通常なら地形にともなうひずみがありますが、ここではオルソ補正画像(正射投影画像)を用いました。
図3はそれぞれ災害前後の同じ場所の2.5km四方を切り出した拡大画像で、図2の黄色で示した部分です。いずれの画像でも災害後、土砂崩れが発生、もしくは拡大していると考えられます。
JAXAでは国際災害チャータの要請に基づき、このデータを国際災害チャータへ提供しました。JAXA EORC