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オゾン全量分光計(TOMS)

NASA供給
TOMS logo

観測の概念

 オゾン全量分光計(TOMS)は観測波長に近紫外線域6バンドを使用し、地球大気のアルベドを測定する光センサです。オゾン総量は太陽の放射線にある近紫外線の変化と相関しているので、近紫外線域の観測によりオゾン総量の分布を推定することができます。更に、TOMS観測データにより、近紫外線域の二酸化イオウの定量的評価が可能です。
 TOMSの瞬時視野角は3x3度(地表面距離換算:42x42Km)で、走査角は±55.5度(地表面距離換算約2800Km)です。この広い走査幅により、約1日で全地球を観測することができます。

ミッション計画

 TOMSの主な目的は地球のオゾンと二酸化イオウの量を継続的に収集することです。近年環境問題として注目されている南極のオゾン層減少や、CFC(フロン)規制実施後のオゾン量変化など、TOMS観測データはオゾン関連要因の定量分析や火山噴火が気象に与える影響等の解明に使われます。

センサの構成/動作

 TOMSは光学系、電気系、駆動系により構成されています。
オゾン全量分光計(TOMS) 概要図
オゾン全量分光計(TOMS) 光学システム図

走査鏡は地球上の目標を衛星の進行と直交する方向に走査し、反射光 はコリメータの右半分で平行光になります。この平行光は、回折格子を用いた分光器により分光されます。 分光された光は、左半分のコリメータにより集光され、焦点面上の光電子増倍管により電気信号に変換されます。焦点面の前には、スリットとチョッパーがあり、分光された後、焦点面に導かれます。
 TOMS観測データの校正は3枚ある拡散板のうちの一つを使用して行われます。太陽光による拡散板自体の劣化を評価することも可能です。その他、内部のランプ(水銀燐光ランプ)による校正も可能であり、さらに波長校正のための光源も持っています。


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地球観測データ解析研究センター

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最終更新日: 1998年2月5日