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日本の衛星に搭載されたNASA観測衛星装置による大気オゾン全量の初全球画像


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1996年(平成8年)9月16日

 宇宙からの地球オゾン層の毎日の全球観測が1996年(平成8年)9月12日、日本の地球観測プラットフォーム技術衛星「みどり」(ADEOS)に搭載された米国のオゾン全量分光計(TOMS)による初画像の取得により再開された。

 メリーランド州グリーンベルト、ゴダード宇宙センターのTOMSプロジェクト科学者のP.K.Bhartiaは、「この初画像の品質に大変満足している。」と述べた。「我々は全球のオゾンの監視の継続、特に南極における今期の観測を楽しみにしている。」

 ADEOSは1978年(昭和53年)のニンバス7号から始まり1994年(平成6年)12月に機能を停止したTOMSを搭載したロシアのメテオール3号までのTOMSのオゾン全量及び火山噴火による二酸化硫黄の観測を継続する。

 最近打ち上げられたNASAの地球探査衛星に搭載された別のTOMSは、オゾン観測に加えて、都市汚染、野火、森林火災、砂嵐及び小規模火山噴火に関連する大気特性の高分解能データを提供して、ADEOSの全球データを補完する。

 近年、南極におけるオゾンの突然の消失及び全球オゾンのゆるやかな減少から産業フロンのオゾンに対する影響が発見された。ADEOS搭載TOMSの主目的は、オゾンが最も減少する極域の観測とフロンに起因する消失が極大になる期間の全球的なトレンドをモニタすることである。

 「成層圏のフロンによる塩素の濃度は今世紀末までに極大を迎え、モントリオール議定書により減少する。」とADEOS搭載TOMSミッション主任研究者であるAriln Kruegerは述べた。「ADEOS搭載TOMSはこの傾向を追跡するのに役立つ。また火山噴火による大気中の二酸化炭素の濃度の増加の観測を継続し、1991年(平成3年)のピナツボ火山、1982年(昭和57年)のエルチチョン火山を含む100以上の噴火のデータベースを拡張する。」

 TOMSはADEOSに搭載される5つの日本の観測装置のうち4つを補完する。改良型大気周縁赤外分光計(ILAS)は極域における鉛直方向オゾン分布を計測し、温室効果気体センサ(IMG)は軌道に沿ってオゾンを含む温室効果気体を観測する。地上・衛星間レーザー長光路吸収測定用リトロリフレクタ(RIS)はレーザ局上空のオゾン分布データを得る。さらにTOMSは海色海温走査放射計(OCTS)の海色における大気の吸収を補正する。

 ADEOSは宇宙航空研究開発機構(JAXA)の国際地球変動研究ミッションであり、米国、日本、仏、そして世界中の多くの国々が参加している。衛星は全球規模の地球環境監視のための重要なミッションであり、地球を全球環境システムとしてとらえ、長期的かつ調整された研究を行うNASAの地球ミッション(MTPE)も含まれている。MTPEの目標は人類を自然環境変化をよく理解し、自然発生による変化と影響を人的要因によるものとを識別することである。

 NASAが世界の研究者に提供するMTPEデータは、環境に関する決定をするうえで重要なものである。

 その開発から、NASAのTOMS計画はオゾンの全球データを毎日提供してきた。TOMSは大気中のオゾン全量の高分解能地図の主要データ源である。ニンバス7号に搭載された最初のTOMSは昭和53年10月から1993年(平成5年)まで信頼できる高分解能データを提供した。

 ニンバス7号の寿命期間中に、TOMSは南極のオゾンホールのカラー画像によりオゾンホールを日常的な言葉として定着させた。14年間の運用の後も、TOMS科学者は火事、砂嵐、火山噴火で発生するエアロゾルの監視や、地表面での紫外線強度の推定や、火山噴火の航空への警報等、新しいコンセプトについて試験を行っている。TOMSは太陽光が地球大気から衛星方向に後方散乱される紫外線の強度を比較することよりオゾンを計測する。

 TOMS計画はNASAのゴダード宇宙センターによりワシントンDCのNASAミッション地球局のために遂行されている。


TOMS 主要諸元
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