ページの先頭です。
本文へジャンプする。
ここからサイト内共通メニューです。
サイト内共通メニューを読み飛ばす。
サイト内共通メニューここまで。
ここから本文です。

地球が見える 2019年

「つばめ」が見つめる春の東京

2019年4月2日から5月10日にかけて、超低高度衛星技術試験機「つばめ」(※)は、イオンエンジンを用いて高度271.5kmを維持しながら光学センサSHIROPを用いて連日16時半ごろに、東京都心部の観測をしています(図1参照)。

例として、2019年3月26日~4月16日に撮像した新宿御苑近辺の日々の変化を図2に示します。

従来の光学観測衛星の多くは午前10時半頃に撮像しますが、「つばめ」は16時半ごろに撮像しているため、ビルや木の影が長く延びており、影からその形状を推定することができます。人の影が延びていることから、人の存在を確認することが可能となり、公園内の集客状況を推定することができます。また、北東にある駐車場の画像からは、車やバスの駐車台数を確認できます。

このような実利用的な観点以外にも、衛星画像を用いた美術研究をされている金沢美術工芸大学の鈴木浩之先生から『「影」が強調された「つばめ」画像は従来の光学センサが宇宙から捉えた画像と比較して表現の深みが増したと考えることができます。「つばめ」が私たちに与えてくれた地球外の視点は、従来の人工衛星が有する広い視野に加え、明暗法(キアロスクーロ)による立体感の強調により、大地に立つ人の存在をより明確に表現する機能を有しているといえます。』とのコメントを寄せていただいており、芸術的な観点での利用も期待されています。

この季節は、桜が咲き始め、木々の緑が茂り始める季節です。本年は、東京都心の桜の開花宣言は3月21日でしたが、SHIROPで撮像した新宿御苑の定点観測画像(図2)を見比べてみると、桜は淡い白色として写り、開花から満開に向かい、次第に散っていく様子を観察できます。

4月4日16時半ごろの新宿御苑

4月4日16時半ごろの新宿御苑

図3 4月4日16時半ごろの新宿御苑
(図2 4/4画像中の★から①方向(左)と②方向(右))

※ 超低高度衛星技術試験機「つばめ」と小型高分解能光学センサ(SHIROP)の紹介

JAXAでは、従来実現できなかった超低高度軌道(軌道高度300km以下)を継続的に飛行する超低高度衛星の研究を進めています。

超低高度衛星技術試験機「つばめ」(SLATS:Super Low Altitude Test Satellite)は、超低高度という宇宙空間におけるフロンティア領域の開拓と地球観測利用の拡大を目指して、超低高度にて長期間にわたり観測運用可能とする衛星技術を獲得することを目的とした技術試験衛星です。「つばめ」は、2017年12月23日にしきさい(GCOM-C)とともにH-IIAロケット37号機にて種子島宇宙センターから打ち上げられました。その後、大気抵抗等により軌道を下げながら順調に運用を継続しています。2019年4月2日からはイオンエンジンによる軌道保持運用を開始しました。4月2日から5月10日にかけての高度271.5kmは、毎日同じ地点の上空を通過する回帰軌道となり、連日の定点観測が可能となります。その後、250km、240km、230km、220km、180kmと段階的に軌道高度を下げて観測運用を行う予定です。

「つばめ」には、超低高度からの光学観測により地表分解能向上を技術実証する目的とした、小型高分解能光学センサ(SHIROP)という光学センサが搭載されています。有効開口径20cmの光学センサです。SHIROPの主要諸元を表1に、光学部の外観を図5に示します。

「つばめ」は、2019年4月より9月頃にかけてイオンエンジンによる高度保持運用を行い、SHIROPによる観測運用を実施していきます。得られた成果については、今後も随時報告していく予定です。

観測画像について

画像:観測画像について


図1、2

観測衛星 超低高度衛星技術試験機「つばめ」(SLATS)
観測センサ 小型高分解能光学センサ(SHIROP)
観測日時 図1:2019年4月5日 16時21分
図2:上段左から2019年3月24日、2019年3月26日、2019年4月3日、2019年4月4日
下段左から2019年4月5日、2019年4月9日、2019年4月13日、2019年4月16日の16時半頃

関連リンク

本文ここまで。
画像:ロケットの情報を掲載 ロケットナビゲーター
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:ページTOP

データ提供

リモートセンシングとは