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地球が見える 2005年

スマトラ沖巨大地震の被災地の様子

図1 地震発生直後の
インドネシア・バンダアチェの画像
図2 地震発生前の
インドネシア・バンダアチェの画像
2004年12月26日午前0時59分 (世界標準時) ころ発生したスマトラ島沖地震によりインド洋を取り囲む国々で、ヨーロッパや日本からの観光客を含め、大きな被害が出ました。

図1は地震発生の約3時間25分後にフランスの地球観測衛星SPOT-2が捉えたバンダアチェの画像です。津波で押し寄せてきた海水が沿岸部(灰色の部分)にまだ残っているように見え、本来の海岸線が良く分からない状態になっています。また、海水が濁って渦を巻いているところ(紫または赤紫の部分)が何箇所か見えています。

図2は日本の地球資源衛星1号(JERS-1)が9年前に観測したバンダアチェの画像で、海岸近くまで、豊かな植生に覆われていることが分かります。

図3 津波による冠水域を抽出したインドネシア・バンダアチェの画像
図3は、図2から抽出した海岸線を図1に重ね合わせてから、冠水域と思われる部分を抽出して、赤く(朱色に)色づけしたものです。主として、西向きの湾や入り江の奥が冠水していることが分かります。また、バンダアチェの北西向きの海岸では通常の海岸線からおよそ4.4 km内陸のところまで冠水し、アチェ川の東の放水路では河口から9 kmのところまで津波が押し寄せたことが分かります。バンダアチェの西の半島は独立した島のように見えています。

図4 地震発生後のタイ・プーケット島の画像 図5 地震発生前のタイ・プーケット島の画像
図6 地震発生前後のパトン・ビーチの拡大図
図4は地震発生の2日後にSPOT-2が捉えたプーケット島の画像で、図5は8年前にJERS-1が観測した画像です。図6は、図4と図5からパトン・ビーチ周辺を拡大して、左右に並べたものです。地震前に白く見えていた砂浜が見えなくなったり、砂浜の幅が津波の後では狭くなっていることが分かりますが、それ以外はパトン・ビーチなど開発が進んでいるところが多く、冠水域と市街地を区別するのは難しい状況です。

これらの画像は災害の大きさを示していますが、被災された方々の心の傷は計り知れません。その皆様の心の回復を願うとともに、被災地の一日も早い復興をお祈りいたします。



観測画像について
(図1)
観測衛星: SPOT-2衛星(フランス)
観測センサ: HRV-XS(フランス)
観測日時: 2004年12月26日午前4時24分頃(世界標準時)
(日本標準時では午後1時24分頃)
地上分解能: 20 m
(図2))
観測衛星: 地球資源衛星1号(JERS-1)
観測センサ: 可視近赤外放射計(VNIR)
観測日時: 1996年4月2日午前4時25分頃(世界標準時)
(日本標準時では午後1時25分頃)
地上分解能: 18.3 m×24.2 m
(図3)
図2から抽出した海岸線を図1に重ね合わせてから、冠水域と思われる部分を抽出して、朱色に色づけしたもの。
(図4と図6左)
観測衛星: SPOT-2衛星(フランス)
観測センサ: HRV-XS(フランス
観測日時: 2004年12月28日午前3時44分頃(世界標準時)
(日本標準時では午後0時44分頃)
地上分解能: 20 m
(図5と図6右)
観測衛星: 地球資源衛星1号(JERS-1)
観測センサ: 可視近赤外放射計(VNIR)
観測日時: 1997年1月30日午前4時13分頃(世界標準時)
(日本標準時では午後1時13分頃)
地上分解能: 18.3 m×24.2 m
図1、図3、図4及び図6はスポットイメージ社より購入したデータを使用。SPOT-2画像では近赤外域の0.78〜0.89μm、可視域の0.61〜0.68μm、 0.50〜0.59μmの各バンドに緑、赤、青色を割り当て、JERS-1画像では近赤外域の0.76〜0.86μm、可視域の0.63〜0.69μm、 0.52〜0.60μmの各バンドに緑、赤、青色を割り当てているので、いずれも肉眼で見た色に近い色付けで植生をやや強調した合成画像です。露出した土砂は白や薄い黄土色に、市街地は灰色に、森林は鮮やかな緑色に、草地はくすんだ緑色、澄んだ水面は黒く、濁った水面は紫または赤紫に見えます。

関連サイト:
(スマトラ島沖地震全般について)
海洋研究開発機構のページ
米国地質調査所(USGS)のページ

(防災全般、現地の写真を含む)
アジア防災センターのページ

(衛星画像)
災害チャーターのページ
(財)リモート・センシング技術センターのページ
(財)資源・環境観測解析センター
NASAの自然災害のページ
NASAのMODISのページ
ESAの地球観測のページ
インドの国立リモートセンシング庁のページ
カナダ宇宙庁のページ
フランス国立宇宙研究センター(CNES)のページ
ドイツ宇宙航空研究所(DLR)のページ
スポットイメージ社のページ
デジタルグローブ社のページ(ページの右下のTsunami Media Galleryをクリック)
スペースイメージング社の津波ギャラリーのページ
オーブイメージ社のページ

(津波のシミュレーション)
産業技術総合研究所のページ

(その他)
防災科学技術研究所のページ
太平洋津波警報センター(Pacific Tsunami Warning Center (PTWC))

付録:マグニチュードとは?
マグニチュードとは、地震の規模すなわちエネルギーを表す数値で、数値が大きいほど規模の大きい地震であることを意味します。元々のマグニチュードは、震源から100kmの地点に置かれたある種の地震計で記録された最大振幅をμm単位で測り、その常用対数をとったものと定義されたので、ゆれ幅が10倍になるとマグニチュードが1大きくなります。地震 のエネルギーで考えると、マグニチュードが1大きくなると地震のエネルギーは√1000倍すなわち約31.6倍、マグニチュードが2大きくなると1000倍になります。
これとは別に、モーメントマグニチュードと呼ばれる数値もあり、これは震源において地震を起こした断層面の面積にずれの量を掛けた値に基づくもので、断層運動の規模、エネルギーを表します。

本文ここまで。
画像:人工衛星の情報を掲載 サテライトナビゲーター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
画像:衛星から見た地球のデータ集
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