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TMI 台風第4号 (REX)


 これらはTRMMのマイクロ波放射計(TMI)によって観測された、8月16日〜20日の5日間平均の海面水温(左図)と、台風発生直前の8月23日〜24日の2日平均の海面水温(右図)です。

 8月中旬まで、日本の南海上は場所によって30度を越えるような高い温度傾向にありました(左図)。この時期、日本の南海上空は長期間に渡って晴れの区域となっていたため、日射によって海洋表面が暖められて水温が上昇したものと思われます。しかし、この後、台風発生直前の23〜24日頃には海面水温が30度以上の海域は縮小していました(右図)。これは、台風の前身である熱帯低気圧に付随した雲が日本の南海上を広域にわたって覆い、日射をさえぎったために海面水温が低下したと考えられます。

 台風の発達には海面水温の高低が非常に大きな役割を果たします。このような水温の低下が今回の台風の発達に影響を及ぼしている可能性も考えられ、今後継続して海面水温を監視することが重要になってきます。


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