PRの16年間(1998年〜2013年)の年総降雨量(1月〜12月の積算降雨量)の分布と年々変動。単位はmm/year。
1998年〜2013年の16年間の年総降雨量の分布を示す。 各年で熱帯が多く亜熱帯が少ない降雨分布は共通しているものの、地域ごとにみると大きな年々変動はある。 1998年の年総降雨量は平均的な年総降雨量とは異なり、中央太平洋に大きな降雨量が見られる。 これは1997年春〜1998年春まで史上最大のエルニーニョが発生していたためである。 エルニーニョ時には、日付変更線から南米大陸にかけての赤道太平洋で平年よりも海面水温が高くなる。 西部熱帯太平洋のインドネシア付近では海面水温が平年よりも低くなる。 そのため、平年時にはインドネシア近海で活発な対流活動が、エルニーニョ時には中央太平洋の赤道域へ移動する。 対照的に、ラニーニャ時にはインドネシア近海での対流活動がいっそう活発になる。