降雨は気候変動のメカニズムを解明するために必要な要素である水循環の中心的な役割を担っています。特に熱帯・亜熱帯域は地球全体の降雨の2/3以上を占め、降水現象に伴う大気加熱の効果 により地球全体の大気循環の動力源となっていると考えられています。 TRMMはそれらのメカニズムを解明するために、5つの観測機器を搭載して、観測点の少ない熱帯海洋域を含む地球規模での降雨観測を目指しています。TRMMの観測により、気候変動研究にとって非常に貴重なデータが蓄積され、気候システムの理解やエルニーニョに関わる異常気象の解明、さらに災害防止のための洪水予報などに貢献すると期待されています。