Mission

ミッション

GOSATは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、環境省(MOE)、国立環境研究所(NIES)によるジョイントプロジェクトです。GOSATミッションの目的は、温室効果ガスの全球分布を監視し、二酸化炭素の発生源と吸収源を亜大陸規模で推定し、京都議定書で要求される温室効果ガスの削減を検証することによって環境行政に貢献し、将来のミッションのために地球観測技術を進歩させることです。このミッションの目標は、京都議定書第1約束期間(2008年~2012年)に、3か月平均のCO2濃度を100~1000 kmの空間分解能において0.3~1%(1~4 ppmv)の相対精度で観測し、GOSATにより取得されたデータと地上機器で収集されたデータと併用することにより温室効果ガスの発生・吸収源を亜大陸規模で特定する場合の不確かさを半減させることです。さらに、このミッションは、CH4を、CO2と同じ空間および時間スケールで、2%を超える精度により観測することを目的としています。

CO2地上観測点とGOSATによる観測点(3日間44周回分)

概要

TANSO-FTSとCAIの写真、および、軌道上のGOSAT衛星のイメージ図

温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)は、2009年1月23日に太陽同期軌道に向けて打ち上げられ、2つの装置を使用して宇宙から二酸化炭素(CO2)およびメタン(CH4)を全球規模で監視しています。温室効果ガス観測センサ(TANSO-FTS)の熱センサーおよび近赤外線センサーは、地球表面で反射される太陽光近赤外線(SWIR)の気体吸収スペクトル、および、地面や大気から放射される熱赤外線(TIR)を計測します。雲・エアロソル観測センサ(TANSO-CAI)は、TANSO-FTSの晴天観測を判定し、雲およびエアロソルの光学特性を得るために設計された、紫外域(UV)、可視域、および近赤外・短波長赤外域の放射計です。

打ち上げから数年が経過しましたが、GOSATはミッション期間の5年を超えて観測を継続し、適正に校正された高スペクトル分解能データを供給しています。全体的な機能や性能は良好であり、SNRとスペクトル分解能に大きな劣化は観察されていません。衛星上でいくつかの異常が見つかりましたが、その後は安定しています。打ち上げ以降、これらの異常に対応するためにレベル1アルゴリズムが更新されています。

GOSAT諸元

大きさ 本体 3.7 m(高さ) x 1.8 m(幅) x 2.0 m(奥行)(付属物を除く)
翼幅 13.7 m
質量 合計 1,750 kg
出力 合計 3.8 KW (EOL)
設計寿命 5年
軌道 太陽同期軌道
現地時間 13:00±0:15 (2015年2月~2016年1月) 12:46-12:52
高度 666±0.6 km
軌道傾斜角 98.0±0.1 °
軌道周期 98.1分
回帰 3日間(44周回)
打ち上げ ロケット H-IIA
日付 2009年1月23日


TANSO-FTSの観測波長域 3つの狭帯域(0.76、1.6、2.0 µm)および1つの広帯域(5.5-14.3 µm)を、
0.2 cm-1のスペクトル分解能(間隔)で計測する性能を有します。

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