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モーディス(MODIS)センサによる福徳岡ノ場の観測について

伊豆・小笠原諸島南硫黄島付近の福徳岡ノ場には海底火山があり、噴火活動が行われると海上に周辺の海色と異なる変色水が現れます。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、米国地球観測衛星Terra(テラ)およびAqua(アクア)に搭載されたMODIS(モーディス)(*1) センサで撮像されたデータの解析を行い、変色水を確認することができました。

図1: 伊豆・小笠原諸島南硫黄島付近の福徳岡ノ場の場所(紫丸箇所、海上保安庁海洋情報部ホームページより引用)

図1: 福徳岡ノ場の場所(紫丸箇所)
(海上保安庁海洋情報部ホームページより引用)

http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/list-2.htm#map

図1の紫丸は、福徳岡ノ場の場所を示します。南硫黄島の北東約5kmにあります。

図2: 2011年12月11日観測Terra画像による福徳岡ノ場付近

図2: 2011年12月11日観測Terra画像

図3: 2011年12月14日観測Terra画像による福徳岡ノ場付近

図3: 2011年12月14日観測Terra画像


図4: 2011年12月31日観測Terra画像による福徳岡ノ場付近

図4: 2011年12月31日観測Terra画像

図5: 2012年1月1日観測Terra画像による福徳岡ノ場付近

図5: 2012年1月1日観測Terra画像


図6: 2012年1月10日観測Terra画像による福徳岡ノ場付近

図6: 2012年1月10日観測Terra画像

図7: 2012年1月11日観測Terra画像による福徳岡ノ場付近

図7: 2012年1月11日観測Terra画像


図8: 2012年1月11日観測Aqua画像による福徳岡ノ場付近

図8: 2012年1月11日観測Aqua画像

図9: 2012年1月20日観測Aqua画像による福徳岡ノ場付近

図9: 2012年1月20日観測Aqua画像


図2〜9は2011年12月1日から2012年1月20日に福徳岡ノ場付近を観測したMODIS(モーディス)画像のうち、被雲の少ない良好な500m解像度の画像を選択し画像化したものです。画像化にあたっては、変色水を明瞭にし、周辺海色や雲と区別できるよう、青・緑バンドの強調処理を実施しました。画像中の赤丸は変色水が浮遊している範囲、黄丸は硫黄島、緑丸は福徳岡ノ場の海域を示します。
図6、7、9において、黄緑色の変色水が福徳岡ノ場から周囲の海域において浮遊している様子が確認することができました。この画像から、観測時点において火山活動が行われていたことが推察されます。

取得された画像は、気象庁及び海上保安庁へ提供しています。

関連情報:
2010/2/8: 「だいち」による福徳岡ノ場海底噴火にともなう緊急観測
2010/2/12: 「だいち」(ALOS)による福徳岡ノ場海底噴火にともなう緊急観測(2)

(*1) MODIS(モーディス)センサ
MODIS (MODerate resolution Imaging Spectroradiometer;モーディス) センサ。米国の地球観測衛星Terra(テラ)及びAqua(アクア)に搭載の可視・赤外域の放射計センサ。観測波長帯は0.4µmから14.4µmの範囲に36のバンドを有し、直下における水平解像度は2バンドが250m、5バンドが500m、残りが1km。テラ衛星は日本付近を午前10時30分前後、アクア衛星は13時30分前後に観測する。地球観測センター(埼玉県鳩山町)にて受信している。

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