世界初 陸域観測技術衛星「だいち」 - 米国データ中継衛星間の通信実験成功について

JAXAは平成20年5月30日(日本時間)に「陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)」が観測したデータを「米国データ中継衛星F-10」(TDRS-F10)を中継してホワイトサンズ局に伝送する世界で初めての通信実験をNASA,アラスカ大学と共同で実施し、成功したことを確認しました。現在、「だいち」からのデータは、データ中継技術衛星「こだま」(静止衛星)を経由して、鳩山にある地球観測センターで受信しています。「こだま」の不可視域でのデータは、搭載しているデータレコーダに記録され、「こだま」の可視域に来たときに受信しています。
今回この実験の成功により、「こだま」の不可視域である北米・南米地域の上空からでもリアルタイムにデータを受信できる可能性が広がりました。また、TDRS-F10にとっては、搭載している3つのアンテナのうち、Ka-bandのアンテナを使用した初の通信実験を実施することができました。

今回は第1回の実験の速報です。6月上旬に第2回の実験を行い、第1回のデータも合わせ詳細なデータの解析を行い、最終的な評価を行う予定にしています。

(参考)
「だいち」とTDRS-F10との通信実験はJAXA-NASA間で衛星間通信の技術的な可能性を確認することを目的に行われているものです。
「だいち」のデータ中継衛星通信用アンテナをTDRS-F10に指向し、「だいち」が観測したデータを世界最高速の240MbpsでTDRS-F10に送信しました。中継されたデータはTDRS-F10のホワイトサンズ局で受信し、アラスカ大学にて画像処理され、JAXAへ伝送されました。

図1   (クリックで拡大画像へ)

図-1はブラジルのサンルイス付近を「だいち」搭載のフェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ(PALSAR;パルサー)で観測したデータをアラスカ大学で処理した結果です。(観測日:2008年5月29日(日本時間))

図2   (クリックで拡大画像へ)

図-2はニューヨーク州バッファローの南部付近をAVNIR-2で観測した結果でアラスカ大学で画像処理されたものです。(観測日:2008年5月30日(日本時間))