防災・災害

陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)によるサリュチェフ火山噴火における緊急観測結果(3) - PALSAR観測 -

2009年6月12日(日本時間以下同じ)、千島列島・マツア島にあるサリュチェフ火山で大規模な噴火が起こりました。噴煙の高さは最大で1万メートルを超え、航空機の運航にも影響が出始めました。宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)では6月17、18日のAVNIR-2観測に引き続き、6月19日に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載のLバンド合成開口レーダ(PALSAR;パルサー)による現地の緊急観測を実施しました。
>図2: 千島列島マツア島の場所とPALSARによる観測範囲(赤枠)。青枠は図1の範囲を示す。
図2: 千島列島マツア島の場所とPALSARによる観測範囲(赤枠)。青枠は図1の範囲を示す。 (クリックで拡大画像へ)
図1左は噴火後の2009年6月19日にPALSARによって観測された強度画像で、図1右は噴火前の2007年3月14日に同じモード(ディセンディング軌道(北から南へ飛行しながら西側を観測)、入射角34.3°)で観測された強度画像です。本観測結果から分かるように、PALSARは雲や噴煙に遮られることなくターゲットを観測することが可能です。これら噴火前後の画像を比較することにより、まず噴火口の様子が明らかに変化していることが分かります(図中赤丸)。また、ほぼ全方位に向かって流出したと思われる火砕流(もしくは溶岩流)によって沿岸部の様子が変化していることが分かりました(図中青丸)。
図1: (左)2009年6月19日(噴火後)のPALSAR強度画像。
図1: (左)2009年6月19日(噴火後)のPALSAR強度画像。(クリックで拡大画像へ)
>図1: (右)2007年3月14日(噴火前)のPALSAR強度画像。
図1: (右)2007年3月14日(噴火前)のPALSAR強度画像。 (クリックで拡大画像へ)

JAXAでは今後も「だいち」によるサリュチェフ火山の観測を継続していく予定です。

©JAXA EORC