防災・災害

陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載のLバンド合成開口レーダ(PALSAR;パルサー)によるパキスタンの大雨の緊急観測結果(2)

パキスタン国内では、2010年7月29日からの大雨により大規模な洪水が発生し、報道によれば、被害は南部シンド州、南西部バルチスタン州にも及んでいるとのことです。宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、2010年8月20日3時1分頃(日本時間)に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載のLバンド合成開口レーダ(PALSAR;パルサー)の2偏波モードによるインダス川下流域のシンド州付近を観測しました。本観測で得られた画像と、2010年7月5日に同モードで観測した画像とを比較し、大雨の影響を確認しました。
図1: 全体図
図1: 全体図 赤枠は図2で示すPALSARの観測領域を表します。

図2は、PALSARによるパキスタン・シンド州付近のインダス川下流域の変化抽出画像です。この画像は洪水発生前(2010年7月5日観測)のPALSAR画像を赤色に、洪水発生後(2010年8月20日観測)のPALSAR画像を緑色と青色に着色してカラー合成したもので、洪水の後に暗くなった箇所は赤色に色づき、明るくなった箇所は水色に色づきます。

したがって、赤色に色づいている箇所は、洪水によって冠水していると推測されます。
図2: 洪水前後のPALSAR変化抽出画像
図2: 洪水前後のPALSAR変化抽出画像 (R:2010/7/5観測、GB:2010/8/20観測) (クリックで拡大画像へ)
図3はシンド州北部のShahdadkot、Garhi Khairoなどの都市付近の拡大図です。Garhi Khairo周辺と画像中央の北東方向に伸びる水路の北側の農地が赤色に変化していることがわかります。
図3: シンド州北部の拡大図
図3: シンド州北部の拡大図 (クリックで拡大画像へ)
図4はインダス川下流付近の拡大図です。Hyderabadより北側のインダス川流域が赤色になっていることがわかります。
図4: インダス川下流付近の拡大図
図4: インダス川下流付近の拡大図 (クリックで拡大画像へ)
©JAXA EORC