防災・災害

陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載のLバンド合成開口レーダ(PALSAR ; パルサー)によるニュージーランド地震に関する観測結果について

平成21年7月15日(日本時間、以下同じ)にニュージーランド南西部で発生したマグニチュード7.6(USGS発表)の地震による被害状況を把握する為に、宇宙航空研究開発機構(以下JAXA)は地震直後に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載のLバンド合成開口レーダ(PALSAR ; パルサー)による現地の観測を実施しました。本観測では、平成19年2月22日に取得した同じ軌道からの画像を使用し、差分干渉処理による地殻変動状況の把握を試みました。「だいち」は南から北へ飛行しながら、震央付近の領域を観測しました 。(図2)
図2: 全体図
図2: 全体図 (クリックで拡大画像へ)
図1左は地震前と地震後のPALSARデータから得られた差分干渉画像、図1右は南北約100kmに渡る地震後の強度画像を示したものです。図1左では震央の南西を中心とする明瞭な干渉縞が確認でき、沿岸部が数十cm衛星に近づいた(隆起もしくは西向きの水平変動があった)ことが分かります。今回の「だいち」による観測から、本地震に伴って広範囲に渡る地殻変動が生じたことが確認できました。
図1: PALSAR差分干渉画像
図1: PALSAR差分干渉画像 (クリックで拡大画像へ)
図1: 地震後PALSAR強度画像
図1: 地震後PALSAR強度画像 (クリックで拡大画像へ)

JAXAでは今後も「だいち」によるニュージーランド地震に関する観測を継続していく予定です。

(注1) 震央の南西側沿岸部に向かって、青→緑→黄→赤→青の色の変化(青の領域から青の領域まで、ここまでで1周期=11.8cm。この順番の色の変化は地面が衛星に近づく変動を表わします)が3~5サイクル確認されるため、数十cmの地殻変動があったと推定されます。

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