防災・災害

「だいち2号」による広島市土砂災害の観測結果について

宇宙航空研究開発機構 (以下、JAXA) は、2014年8月22日12時52分頃(日本標準時刻)、陸域観測技術衛星「だいち2号」(ALOS-2) 搭載のLバンド合成開口レーダ (PALSAR-2;パルサー2) を用いて、2014年8月20日に広島県広島市で発生した土砂災害の観測を行いました。

図1に今回のPALSAR-2による観測範囲 (赤枠) と「だいち2号」の軌道 (青線) を示します。
図1: 観測領域と衛星の軌道
図1: 観測領域と衛星の軌道

図2は広島市の土砂災害発生地域をPALSAR-2の高分解能[3m]モード (1偏波) で観測した画像です。図中の赤枠は、今回被害の大きかった安佐南区八木付近を示しています。この赤枠部分を拡大した画像を図3に示します。

図3の丸印内は、現地の情報や航空写真との比較により判読した広島市安佐南区八木の土砂崩れ箇所を示しています。
図2: 広島市土砂災害発生地域の観測画像
図2: 広島市土砂災害発生地域の観測画像
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図3: 広島市安佐南区八木付近の拡大図
図3: 広島市安佐南区八木付近の拡大図
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図4は広島市安佐南区付近の観測データと、「だいち」(ALOS)搭載のパンクロマチック立体視センサ (PRISM;プリズム) を使って作成した標高データを重ね合わせて作成した鳥瞰図を示しています。丸印内が図3に対応する領域です。この鳥瞰図から、土砂災害が発生した場所は、山のふもとに住宅地が存在していることがわかります。
図4: 広島市安佐南区付近の鳥瞰図
図4: 広島市安佐南区付近の鳥瞰図 (クリックで拡大画像へ)
鳥瞰図の動画

図5は「だいち防災マップ」に今回の観測画像を重ねたものです。黄色いピンの場所が図3、4で丸印で囲んだ土砂崩れ箇所を示しています。「だいち防災マップ」とは、衛星画像に道路や鉄道などの地理情報を重畳したもので、今回発災後に観測されたPALSAR-2画像を重ねることで現地の状況をわかりやすく表示しています。

観測されたPALSAR-2画像は内閣府(防災担当)や国土交通省等の国内防災関連機関に提供しました。
図5: PALSAR-2によるだいち防災マップ
図5: PALSAR-2によるだいち防災マップ (クリックで拡大画像へ)
© JAXA EORC