防災・災害

陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)によるインドネシア地震の緊急観測結果

2009年1月4日午前4時43分頃(日本時間, 以下同じ)、インドネシア東部ニューギニア島の西パプア州を震源とする地震が発生しました(震源の深さ約35km, M7.5(暫定値))。宇宙航空研究開発機構(以下JAXA)では1月5日午前11時04分頃に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載の高性能可視近赤外放射計2型(アブニール・ツー)*により現地の緊急観測を実施しました。
図1: 2009年1月5日に取得した画像全体と位置関係
図1: 2009年1月5日に取得した画像全体と位置関係 黄色枠: 図2拡大画像の範囲, 左上地図中の赤枠:観測範囲 ※USGSの情報更新に基づき、震央の位置を訂正しました(Jan.13, 2009)。 (クリックで拡大画像へ)
図2は地震発生前後で変化を抽出した箇所を拡大した画像です。左は本日(2009年1月5日)、右は20日前の昨年(2008年)12月16日に同地域を観測し、いずれも約6km×5kmの同じ範囲を切り出しています。地震発生後の画像では、土砂崩れが起きたと考えられる箇所が茶色で見えています。画像の中央左寄りには、山の西向き斜面で八の字状におよそ幅750m、長さ2500mに渡って土砂崩れが起きていると想定されます。また、画像中央付近にも750m四方の土砂崩れが起きたと想定されます。さらに、小規模な土砂崩れと思われる多数の変化を確認することができます。
図2: 土砂崩れ発生箇所付近の拡大図(左:2009年1月5日, 右:2008年12月16日観測)
図2: 土砂崩れ発生箇所付近の拡大図(左:2009年1月5日, 右:2008年12月16日観測) (クリックで拡大画像へ)

JAXAでは今後も当該地域を継続して観測し、随時発表する予定です。

*高性能可視近赤外放射計2型(アブニール・ツー):

青域から近赤外域の電磁波を4つのバンドで観測することができる光学センサで、衛星直下を観測の際には幅70kmの範囲を地上10mで識別できる能力があります。また、衛星進行方向に対して東西44度まで観測範囲を変更することができるポインティング機能を有しています。2009年1月5日の画像は東向き44度で取得したため、図1はおよそ160kmの範囲を観測しました。

©JAXA EORC