TRMM高度変更終了のお知らせ

 2001年8月7日に開始したTRMMの軌道高度変更は、383kmに達した時点で、デブリとの衝突の回避や太陽捕捉モードに入ったことなどにより、当初の予定よりも遅れていましたが、8月24日をもって予定していた高度変更プロセスをすべて終了致しました。現在は軌道高度402.5kmで通常運用しています。

 400km軌道での運用のために各センサのアルゴリズム改修が必要であることから、軌道変更後しばらくの間、標準プロダクトのデータ提供を停止しております。提供停止期間中のプロダクトは、提供再開後に過去にさかのぼって再処理を行う予定です。TRMM軌道変更の日程とデータ提供スケジュールに関しては下記の通りです。皆様には御迷惑をおかけ致しますが、御理解と御協力をお願い申し上げます。

[スケジュール]

2001年8月7日 軌道高度変更開始
2001年8月24日 軌道高度変更終了

[一般向けデータ提供開始予定日]

 準リアルタイム 標準プロダクト
PR2001年9月3日 2002年2月
TMI, VIRS 停止なし2001年11月
LIS  2001年11月

[TRMM PI*向けデータ提供開始予定日]

 標準プロダクト
PR2001年9月18日
TMI, VIRS, LIS 停止なし
*:第3回研究公募で採択された研究者です。

[高度変更による影響]

  1. 衛星バス及びTRMMマイクロ波観測装置(TMI)、可視赤外観測装置(VIRS)、雷観測装置(LIS)について**

    衛星の信頼度及び上記のセンサには、軌道高度変更による大きな影響はないことが、NASAより確認されています。

    **: 雲及び地球放射エネルギー観測装置(CERES)は現在運用を停止しています。

  2. 降雨レーダ(PR)に対しては、軌道高度が高くなることの影響として、以下のことが考えられます。

    • 若干の感度低下があること
    • パルス送受信のタイミングがずれることから、データにノイズが入る可能性があること
    • 熱帯付近で観測できる降雨頂高度が低下する可能性があること

    等が挙げられます。しかしこれらは現状のPRデータを用いた研究課題に対して影響は少なく、基本的に支障はないと考えています。

軌道高度変更に関して、さらに詳細な説明は、以下の資料を御参照願います。


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