はじめに

TRMM History

TRMMの搬送(1997年8月21日 鹿児島空港)
 熱帯降雨観測衛星(TRMM)は、日本(宇宙開発事業団および通信総合研究所)と米国(米国航空宇宙局)との共同プロジェクトとして計画されました。日本は世界初の衛星搭載降雨レーダの開発とH-IIロケットによる衛星の打ち上げを、米国は衛星本体と4つの観測センサの開発、および衛星の運用を担当しました。観測されたデータは、日本および米国それぞれで処理され、一般に配布されています。 打上げ当初に計画されていた衛星の設計寿命は3年でしたが、打上げ後6年を経過した2004年2月現在も順調に観測を続けています。なお、2001年8月からは、地球大気の影響を軽減してミッション期間をさらに延ばすために、軌道高度を若干上げて運用しています。

 主な出来事
1978   CRL 2周波降雨レーダ開発開始
1985   NASA/GSFC-CRL 共同研究開始
1985 9月 NASAより日米共同衛星計画提案
1986 6月 SSLG にて承認
1987 1月 フィージビリティスタディ
1988   PR ブレッドボードモデルの試作 (〜1993)
1991   開発開始 ( NASA )
1992   PR 開発開始 ( NASDA )
1997 11月28日 種子島宇宙センターからH-II ロケット6 号機により打ち上げ
12月1,2日 PR の電源投入、初期機能確認の実施
12月9日 PR の初画像を取得
1998 6月1日 TRMM データの一部(レベル1)提供を開始
9月1日 全レベルのTRMM データの提供を開始
2000 9月12日 EORC において、TRMM で観測された降水量や海面水温などの画像データの準リアルタイム画像配信サービスを開始
11月28日 TRMM 打上げ3 周年記念シンポジウム開催
2001 1月31日 当初予定ミッション達成、後期運用開始
8月7日 軌道高度上昇
2002 10月3日 TRMM台風データベース公開
11月14日 TRMM 打上げ5 周年記念シンポジウム開催
2003 9月8日 TRMM台風速報公開
2004 2月現在 運用中