EarthCAREとCloudSat/CALIPSO

EarthCAREとCloudSat/CALIPSOによる長期の地球環境観測

アメリカのA-Train計画では、CPRと同様なミリ波雲レーダーを搭載するCloudSatライダーを搭載するCALIPSOを、他の大気環境観測衛星とともに、同一軌道上で運用し、世界で初めて全球の雲とエアロゾルの鉛直シナジー観測を実現してきました。特に、CloudSatとCALIPSOはともに2006年から運用され、それぞれ雲レーダー(CPR)、ライダ(CALIOP)を搭載し、10年以上の観測をおこなってきました。EarthCAREの打上げ後には、CloudSat/CALIPSOの観測データと統合することにより、雲・エアロゾル全球鉛直観測の15年以上の気候データセットの構築が可能となり、それを用いた雲・エアロゾル気候研究の飛躍的な進展が期待されます。

A-Train計画

EarthCAREとCloudSat/CALIPSOの違い

EarthCAREでは、CloudSat、CALIPSOの観測目標を引き継ぎ、1つの衛星にレーダーライダーを搭載することでよりデータの同時性が高い観測が可能となります。さらに、両衛星よりも低い高度で運用されることで、より高精度な観測が可能となるほか、衛星搭載雲レーダとしては世界初のドップラー速度計測機能が追加されます。CloudSat、CALIPSOと、EarthCAREの観測によって雲・エアロゾルに関する継続的な観測データが得られることで、これまで観測が十分でなかった地球規模での雲・エアロゾルについての情報が蓄積され、より正確なデータ検証が実現がされるものと期待されています。