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陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載のLバンド合成開口レーダ(PALSAR;パルサー)によるフィリピン・ルソン島の台風に伴う被害の緊急観測結果
2010年10月18日にフィリピンのルソン島北部を台風13号「メーギー、Megi」が通過し、ルソン島沿岸部ではこの影響により高波、山間部では土砂崩れや水害が発生しました。宇宙航空研究開発機構(以下、 JAXA)では10月21日午前11時13分(日本時間、以下同じ)頃に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載のLバンド合成開口レーダ (PALSAR;パルサー)による観測を実施しました。
図2は、PALSARによるルソン島東岸部の変化抽出画像です。この画像は台風襲来前(2010年7月21日観測)のPALSAR画像を赤色に、台風メーギーによる被害発生後(2010年10月21日観測)のPALSAR画像を緑色と青色に着色してカラー合成したものです。
また図3は図2の中の赤枠内を拡大したもので、場所はルソン島東部、イザベラ州(Isabela Province)南部付近です。図中黄色い点の位置がジョーンズ(Jones)の町、中央にみえる黒い蛇行域がカガヤン川(Cagayan river)となります。 SARでは一般に、水面などの平坦な面は暗く写る傾向があります。よって、冠水した(水に覆われた)地域は、水害前の画像では明るく、水害後の画像では水面のため暗く写ります。この結果、冠水した地域は赤色で表示されます。本図では川沿いの氾濫原にある耕作地と思われる領域が赤く見えており、冠水しているのがわかります。
JAXA EORC