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韓国オイル流出に関する「だいち」による観測結果について
2007年12月7日に韓国・黄海上で発生した、大型タンカーの衝突事故による原油流出に対して、「だいち」による緊急観測を実施しました。12月9日に合成開口レーダ、PALSARの高分解モード (観測幅75km、入射角34.3度、偏波HH、図1左) で、12月11日にPALSARのポラリメトリモード (観測幅30km、入射角9.7度、偏波 HH、HV、VH、VV、図1右) で、12月15日に同じくPALSARの広域観測モード (観測 幅350km、入射角17-43度、偏波 HH、図2) で観測を行いました。また、12月13日には光学センサ、AVNIR-2 (図3) により事故現場付近を撮像しましたが、あいにくの曇天のため残念ながら有益な情報抽出にいたりませんでした。
合成開口レーダは雲を透過して海表面を観測可能ですが、オイル検出の可否は気象条件等様々な要因に左右されます。今回の観測では、12月11日の観測画像において、赤丸で囲った筋上の暗い領域が流出したオイルであろうと確認されました (図4)。また、12月15日の画像は、広域観測モードで解像度が低いため明確ではありませんが、11日の画像のさらに南の赤枠で囲った領域を中心に、暗い筋状構造が見られます。なお、図1左や図2に見られる白い筋は地上からの不要波によるものです。
METI, JAXA EORC