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「だいち2号」によるインドネシア スメル火山噴火の観測結果について

概要

  • 2021年12月4日からインドネシア、ジャワ島のスメル山で火山噴火が続いている。
  • JAXAでは12月6日(日本時間)「だいち2号」による観測を実施し、データを提供した。
  • これらの観測データから、溶岩流・火砕流の分布が見られた。

2021年12月4日から続いているインドネシア、ジャワ島のスメル山の火山噴火について、JAXAは12月6日午前1時51分頃(日本時間、以下同じ)に「だいち2号」(ALOS-2)搭載の合成開口レーダ「PALSAR-2」による緊急観測を行い、データを関係機関に提供しました。図1に今回の観測範囲を示します。

図1 「だいち2号」による観測範囲
図1 「だいち2号」による観測範囲

図2は赤色に過去(2019年10月28日)のHH偏波、緑色と青色に今回のHV偏波とHH偏波の強度画像をそれぞれ割り当てた色合成画像です。この画像で赤色に見える部分は、溶岩流または火砕流・火山泥流により変化した部分です。

図3は、図2の白枠(およそ30km四方)の領域を拡大した画像で、ここでは画像の上方向を観測時の衛星の方向(およそ西南西)としています。地上を斜め方向から観測する合成開口レーダの原理から、この向きの画像は地形を立体的に読み取るのに適しています。
図2 噴火後(2021年12月6日)と噴火前(2019年10月28日)
図2 噴火後(2021年12月6日)と噴火前(2019年10月28日)の観測画像を組み合わせた色合成画像。
JAXA EORC