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平成19年(2007年)新潟県中越沖地震に関する陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)による観測の結果について
平成19年7月16日午前10時13分頃(日本時間、以下同じ)、新潟県上中越沖(新潟市の南西約60km)の深さ約17kmを震源とする「平成19年(2007年)新潟県中越沖地震」が発生しました。宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、7月19日に行った陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)による観測での画像を解析した結果、被災地の地殻変動パターンを確認しましたので、ここにお知らせします。
【図1】は、平成19年7月19日10時13分頃に取得した「だいち」搭載のPALSAR(パルサー)*1の画像データ【図2】と、平成19年1月16日に同じくPALSARで取得した画像データを差分干渉処理*2させて得た地殻変動図です。これは1月16日から7月19日までの約半年間における、衛星-地面間の距離の伸び縮み具合を面的に色で表したものです。震源すぐ東の陸域を中心とした地域では、衛星と地面との距離が最大約30cm近づいた(縮んだ)ことが観測されました。このことは隆起を含んだ地殻変動を表しています。またその南側の地域では逆に衛星と地面との距離が約15cm離れた(伸びた)ことが観測されました。このことは沈降を含んだ地殻変動を表しています。
*1 PALSAR(パルサー):
フェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ。衛星から発射した電波の反射を受信するマイクロ波センサで、夜や曇天時も撮影が可能です。
*2 差分干渉処理:
レーダは地面との距離を測ります。2回の観測の差が距離の差になりますので、地震や地盤沈下等によって発生した地面の陥没や隆起を知ることができます。
JAXA EORC