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陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)AVNIR-2によるサモア付近地震および津波に関する観測結果
2009年9月30日午前2時48分(日本時間、以下同じ)頃、サモアの首都アピアの南方195km、深さ18kmを震源とするM 8.0の地震が発生し、それに伴う津波により甚大な被害が起きました。宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)では、2009年10月1日午前6時26分頃に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載光学センサの高性能可視近赤外放射計2型(アブニール・ツー、AVNIR-2)により現地の緊急観測を実施しました。
図1は10月1日午前6時26分頃に取得されたアブニール・ツー画像です。白く見えるのは雲ですが、現地の様子を確認することができました。地震や津波にともなう地表面状態の変化を調べるために、災害前の画像として2009年8月9日および2009年8月21日に取得されたアブニール・ツー画像との比較を行いました。図2~5はそれぞれ災害前後の同じ場所を切り出した拡大画像です。
図2はウボル島南岸に位置するシウム村付近です。黄色丸で囲まれた市街地の周辺では、地震後の画像において土砂の色が顕著であることから、建物も津波の影響を受けていることが示唆され、また海岸線沿いでは植生が失われたことが伺われます。青色丸で囲んだ海岸は、地震後に植生が失われ土壌が露出していることから、津波もしくは地震による揺れ、もしくは津波の影響で崩落したものと考えられます。赤丸で囲んだ海上には、津波による漂流物と思われるものが認められます。観測されたデータは国際災害チャータへ提供しました。
JAXA EORC