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陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)によるブータン森林火災の緊急観測結果
2010年3月初旬にブータン王国東部で森林火災が発生しました。宇宙航空研究開発機構(JAXA)では2010年3月11日13時37分頃(日本時間)に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載の高性能可視近赤外放射計2型(アブニール・ツー)によりブータン王国東部の森林火災発生地域の緊急観測を実施しました。
図1は今回観測した画像全体の様子を示したもので、ブータン王国の首都ティンプーから東に約177kmに位置しています。白く見えるのは雲ですが、詳細に解析したところ今回の森林火災による焼失跡と考えられる箇所や煙を確認することができました。
図2は図1に黄枠で示した範囲を拡大した画像で、火災により焼失したと考えられる場所が黒色で見えており、それぞれ黄枠で示しています。
図3は図2の火災後の画像(左の画像)の右上に黄枠で示した範囲を拡大した画像です。河川に沿って山の斜面が焼失しているために黒く見えています。画像右には、山道付近に民家が確認でき、焼失範囲がすぐ近くまで迫っている様子が分かります。
図4でも図3と同様に焼失した箇所が黒くみえます。また、黄色丸枠で示したところは、火災によると見られる煙が立ち上っている様子がわかります。
取得された画像はセンチネルアジアを通じて、ブータン王立大学に提供しました。
*1 フォールスカラー画像:
AVNIR-2のバンド4, 3, 2を用い、植生を赤く強調しているため火災による焼失場所などの地表面の変化が見やすくなります。
JAXA EORC