VIRSSST (Ver. 1.0),

1999年 2月作成
2000年 1月改訂
2003年10月改訂 2006年 5月改訂

1. 内容

本ドキュメントは熱帯降雨観測衛星(TRMM)搭載の可視赤外観測装置(VIRS)によって観測された海面水温(Sea Surface Temperature; SST)のデータセットについて記述するものです。これらの物理量は米国航空宇宙局ゴダード宇宙飛行センター(NASA/GSFC)より配布のTRMM/VIRSレベル1(1B01)標準プロダクトから計算されています。

なお、VIRSSST (Ver. 1.0)は宇宙航空研究開発機構地球観測研究センター(JAXA/EORC)が作成および配布を行っています。


2. 格納ディレクトリとファイル

1) ブラウズ画像 (gifフォーマット)

VIRSSSTの3日移動平均および月平均のブラウズ画像は、以下のURLから入手可能です。

画像ファイル名は以下のようになります。

海面水温 全球(月平均) virs_glYYYYMM.gif
全球(3日移動平均) virs_glYYYYMMDD.gif
YYYY: 年(整数4桁)
MM:月(整数2桁)
DD:日(整数2桁)

(注意) 3日移動平均画像は、別に配布の日平均データを 3日間づつ移動平均して作成したものです。このファイル名の日付は、平均する 3日間の中心の日付になっています。

2) データ(バイナリ)

日平均および月平均のデータは、以下のanonymous FTPサイトから入手可能です。


3. データセットのフォーマット

1) フォーマット

1バイトバイナリ
格子サイズ:2880(経度)×609(緯度)

2) データ範囲

西経0.0625度 --> 東向き --> 西経0.0625度
北緯38.0625度 --> 南向き --> 南緯38.0625度 

(1,1)には、東経0度、北緯38度中心の格子の値が格納。
(2880,609)には、西経0.25度、南緯38度中心の格子の値が格納。

3) 分解能

水平分解能: 0.125度(経度)×0.125度(緯度)
時間分解能: 1日、または、1ヶ月

4) 欠測値

欠測値: 254

陸: 255

5) カウント値からSSTへの変換

カウント値から実際のSST [C]に変換するには、以下の式を用います。

SST [C] = カウント値 / 10.0 + 10.0

(注意) 10度以下のSSTはすべて、カウント値で0となっています。


4. フォートラン用サンプルプログラム

c

c	TO READ VIRS DAILY MEAN SST 	

c

       parameter (idim = 2880, jdim = 609)

       parameter (imiss = 254, land = 255)

       parameter (rmiss = -999.0, rland = -777.0)



       real*4 xsst(idim,jdim)

       character*1 csst(idim,jdim)



       integer*2 isst

       character c1(2)*1, c2*2

       equivalence (c1,c2)



  101  format (a2)



c	OPEN DATA FILE

       open(10,file='virs_1day.19990101', access='direct',

     2    form='unformatted', status='old', recl=idim*jdim, err=99)



c	READ COUNT DATA

       read(10,rec=1) csst



c	CONVERT COUNT TO SST

       do 100 i = 1, idim

	do 110 j = 1, jdim

	   c1(2) = csst(i,j)

           read(c2,101) isst

	   if (isst.eq.imiss) then

c	MISSING 

             xsst(i,j) = rmiss	

	   else if (isst.eq.land) then

c	LAND

	     xsst(i,j) = rland

	   else

	     xsst(i,j) = real(isst)/10.0 + 10.0

	   endif

  110   continue

  100  continue



c	CLOSE

   99  close(10)



c	STOP

       stop

       end





5. GrADSによる画像表示

このデータは、GrADSの "non float data" のフォーマットで書かれています。

GrADS(The Grid Analysis and Display System)はデスクトップ上でインタラクティブに利用できるツールです。GrADSはほとんどのUNIXワークステーション、マッキントッシュ、DOSまたはLinuxベースのパソコン上で使用可能です。GrADSのソフトウェアはanonymous FTPを通じて、自由に取得することができます。

GrADSのホームページのURLは以下の通りです。

http://grads.iges.org/grads/head.html

'VIRSSST (Ver. 1.0)'の画像表示は、以下のようなGrADSの記述ファイルを用いると容易にできます。

海面水温の例:


	DSET  virs_1day.19990101

	TITLE VIRS SST

	OPTIONS yrev

	UNDEF 254

	XDEF  2880 LINEAR  0. 0.125

	YDEF  609  LINEAR -38. 0.125

	ZDEF  1 LEVELS 1000

	TDEF  1 LINEAR 1jan1999 1dy

	VARS  1

	t1    0  -1,40,1   sst=t1/10+10

	ENDVARS

GrADSに関する詳しい情報は、GrADSのホームページのドキュメントを参照下さい。


6. 参考文献

Kachi, M., Imaoka, K., Murakami, H., Nakajima, T. Y., and Shibata, A. (1999): Preliminary results of TRMM: Part II SST retrieved from TMI 10 GHz and its expected uses. Submitted to Marine Technology Society Journal.

7. 注意事項

1) VIRSSSTの画像データをパンフレットに掲載する等により広く配布する場合には、EORC/TRMM事務局( ) へご連絡ください。

2) VIRSSSTデータを用いて論文、レポート等を出版する場合は、謝辞として以下のような文章を明記して下さい。

日本語の場合

「VIRSSST (Ver. 1.0)は、地球観測研究センターにおいて作成されており、同センターより提供を受けました」

英語の場合

'VIRSSST (Ver. 1.0)' was produced and supplied by the Earth Observation Research Center, Japan Aerospace Exploration Agency.

また、EORC/TRMM事務局では関連文献の収集を行っています。TMISSTデータを利用した論文、レポート等などについて、別刷またはコピーを送るなどの御協力をお願い致します。送付先は以下の通りになります。

〒305-8505
茨城県つくば市千現2-1-1
宇宙航空研究開発機構 筑波宇宙センター 管理棟内
地球観測研究センター
EORC/TRMM事務局
FAX: 029(868)2961 E-mail:

3) VIRSSST のデータに関してコメント、疑問、質問などありましたら、EORC/TRMM事務局( )に御連絡下さい。


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