1    
 
平成16年7月福井豪雨

 左図は降雨レーダ(PR)が捉えた2004年7月18日の福井豪雨の様子です。福井県から南東に延びる梅雨前線の活発化に伴って、福井県嶺北地方を中心に、1時間降水量87mm、日降水量283mmという集中豪雨が発生しました。この豪雨によって足羽川堤防が決壊し、死者・行方不明者5名、建物の全半壊178棟という深刻な被害がもたらされました。

 TRMMはこの日の午前8時前(日本時間)にこの豪雨を観測しました。この時間は、最も降水が激しかった時間に相当します。この図から梅雨前線に沿って線状の降雨域が南東に延びていることがわかります。特に福井県上空で、赤色で示された非常に強い降雨が発達していることがわかります。

 右図はPRで観測した降雨域の立体画像と、平面図にある線ABに沿った鉛直断面を北側から見たものです。赤色で示した強い降雨が高い高度にまで延びていることがわかります。またこのときの降雨の高さは13kmに達し、このときの降雨が非常に発達した積乱雲によってもたらされていることがわかります。

Image(281kB) Gallery English