開催概要
「地球沸騰化」 ――― 昨年の国連のグテーレス事務総長の発言であり、流行語大賞にもノミネートされた言葉。今私たちは、これまで経験したことのない気候変動に直面していることを端的に表しています。その影響の一部は、大雨や洪水などの災害の甚大化として、我々の日常生活に現れはじめています。
JAXAは「宇宙から雨を読み解く」ため、NICTと協力して世界初の衛星搭載二周波降水レーダを開発し、NASAが開発した全球降水観測(GPM)主衛星に搭載して、打上げから10年を越えた今も軌道上での観測運用を継続しています。GPM計画によって得られた成果は、豪雨をもたらす気象などの降水科学の進展のみならず、数値天気予報での現業利用や洪水予警報などの水資源管理分野における利用といった、社会的貢献にまで広がっています。
本シンポジウムでは、GPM主衛星が打上げ10年目の節目を迎えるにあたり、GPM計画で得られた科学的成果や、社会での活用事例について、様々な分野の専門家をお招きしてご講演いただき、衛星降水観測の意義と社会への貢献についてご紹介します。また、雲エアロゾル放射ミッション(EarthCARE)や降水レーダ衛星(PMM)ミッションとNASAのAOSミッションなど、衛星による雲降水観測の今後の展望についてもご紹介します。
日時 |
2024年7月19日(金) 13:00~17:30 (12:30開場) |
会場 |
丸ビルホール + WEB同時配信
丸ビルホールへのアクセス |
主催 |
宇宙航空研究開発機構(JAXA) |
共催 |
情報通信研究機構(NICT)、米国航空宇宙局(NASA) |
後援 |
内閣府宇宙開発戦略推進事務局、文部科学省、総務省、気象庁、日本地球惑星科学連合(JpGU)、日本リモートセンシング学会、日本気象学会、衛星地球観測コンソーシアム(CONSEO) |
参加対象者 |
一般、学生、大学・研究機関、関係省庁、企業等関係者など |
参加費 |
無料 |
使用言語 |
日本語・英語(同時通訳あり) |
プログラム
司会進行
久保田拓志 宇宙航空研究開発機構(JAXA)研究領域主幹、JAXA GPMプログラムサイエンティスト
開会 (13:00 - 13:20)
開会挨拶
瀧口太 宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事
来賓挨拶(予定)
内閣府宇宙開発戦略推進事務局、文部科学省、総務省、Dr. Nicola Fox(NASA科学局長)
第一部「全球降水観測計画(GPM)の10年間の成果」 (13:20 - 15:00)
13:20 - 13:35 |
JAXA衛星ミッションの水問題対策への貢献
前島弘則
宇宙航空研究開発機構(JAXA) 第一宇宙技術部門 地球観測統括 |
13:35 - 13:55 |
NASA地球観測ミッションの最新情報:地球システムの理解の深化に向けて
Karen M. St. Germain PhD
NASA地球科学部長 |
13:55 - 14:10 |
さまざまな分野で利用される衛星全球降水マップGSMaP
沖理子
宇宙航空研究開発機構(JAXA) 第一宇宙技術部門地球観測研究センター センター長 |
14:10 - 14:30 |
NASAにおけるGPMの10年間の成果
George J. Huffman
NASAゴダード宇宙飛行センター(NASA GPMプロジェクトサイエンティスト) |
14:30 - 14:50 |
GPM二周波降水レーダの10年が拡げた降水科学
高薮縁
東京大学名誉教授(JAXA GPMプロジェクトサイエンティスト) |
14:50 - 15:00 |
質疑応答 |
休憩 (15:00-15:45)
JAXA・NICT・NASAによる企画展示(現地のみ)
GPMに関するミニトーク(現地のみ)
仁尾 友美(JAXAミッションマネージャ)、Dr. Will McCarty (NASA GPMプログラムサイエンティスト)、Prof. Christian D. Kummerow(コロラド州立大学教授)、川村 誠治(NICTリモートセンシング研究室室長)
第二部「社会での活用事例及び今後の雲降水観測の展望」 (15:45 - 17:25)
15:45 - 16:00 |
気象庁現業システムにおけるGPMデータ利用
佐藤芳昭
気象庁情報基盤部数値予報課 課長 |
16:00 - 16:15 |
社会課題の解決に衛星データを役立てる
百束泰俊
株式会社天地人 取締役・COO(JAXA 元GPM/DPRプロジェクトメンバー) |
16:15 - 16:30 |
JICAの国際協力におけるGSMaPの利用
石原正仁
国際協力機構(JICA) 国際協力専門員 |
16:30 - 16:45 |
Today's Earth:衛星とシミュレーションによる地表面水文量の推計及び予測
芳村圭
東京大学生産技術研究所 教授 |
16:45 - 17:00 |
GPMからの継承:AOSミッションによる降水とストームダイナミクスの宇宙からの観測
Scott Braun
NASAゴダード宇宙飛行センター(AOSプロジェクトサイエンティスト) |
17:00 - 17:15 |
EarthCAREと次期降水観測ミッション(PMM)への期待
高橋暢宏
名古屋大学宇宙地球環境研究所(ISEE) 教授(PMMプロジェクトサイエンティスト) |
17:15 - 17:25 |
質疑応答 |
閉会 (17:25 - 17:30)
閉会挨拶
情報通信研究機構(NICT)電磁波研究所 所長 中川勝広
アクセス
丸ビルホール 7階
住所:
〒100-6307 東京都千代田区丸の内2-4-1丸ビル 7階
最寄り駅からのアクセス:
JR「東京駅」(丸の内南口) 徒歩 約1分
地下鉄丸ノ内線「東京駅」地下道経由 直結
千代田線「二重橋前駅」 直結
アクセスマップ(PDF)
参加申し込み
下記からお申し込みください。
〆切:7月18日 日本時間24時 (3:00PM, UTC)
〆切:7月19日 日本時間12時 (3:00AM, UTC)