News2色のアマゾン川

ブラジルのアマゾン川には2色に分かれて流れる珍しい川があります。GOSATによってその2色のアマゾン川が観測されました。
図1は、TANSO-CAIが観測した2019年8月13日のマナウス市周辺の画像です。画像左上側から流れる川は、ネグロ川と呼ばれ、黒い色の川となっています。画像左下から流れる川はソリモエス川と呼ばれ、人の目で見ると茶色の川となりますが、画像では、疑似色で赤く表現されています※。この2つの川がマナウス市付近で、合流して1つの川となって流れていき、その長さは数十kmにも及びます。この川の水が交わらない理由は、水質の違いによります。水温や、川の流速、pH値が影響し、交わりにくくなるとされています。図2は、同じくTANSO-CAIが観測した2019年9月5日のアマゾン川の河口の画像です。サンタ・ローザ湾辺りで、ソリモエス川の水質に似た成分の川の水がそのまま海へ流れ出ていくのが分かります。海へ流れ出た後も、水質の違いにより、海水とすぐには交わらず、流れています。

※カラー画像は、TANSO-CAIのバンド2(674 nm)、バンド3(870 nm)、バンド1(380 nm)の各データをRGBに割り当て作成。

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図1 GOSATで撮影されたマナウス市周辺の川

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図2 GOSATで撮影されたサンタローザ湾周辺の河口

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