Newsイラン ウルミエ湖の変色と縮小

イランの塩湖であるウルミエ湖(Lake Urmia) は、乾季に「赤色」に染まります。図1に示すように、2016/4/24のTANSO-CAI観測画像では青色ですが、徐々に赤っぽくなり、2016/7/23の画像ではその面積が広がっていることがわかります。
この色の変化は、微細藻類によるもので、乾季になって塩分が濃く、光が強くなると、微生物の細胞中にカロテノイドが生成されるため、赤くなると言われています。

その一方、この湖の面積はダム建設や灌漑農業、降水量の減少などの気候変動により消失の危機にあります。図2は2009~2016年7月の観測画像です。
図2より、2014、2015年には湖の大部分が露出していることがわかります。このとき、7割縮小したことが報告されています。
しかし、2016年には2012年と同程度まで回復しているようにみえます。不法な取水の取り締まりやダムの放水など様々な取り組みがなされており、その効果が表れているのかもしれません。

※カラー画像は、TANSO-CAIのバンド2(674 nm)、バンド3(870 nm)、バンド1(380 nm)の各データをRGBに割り当て作成。

2016_Apr_Jul_Urmia
図1 2016年4~7月のウルミエ湖

2009_2016_Urmia
図2 2009~2016年7月のウルミエ湖

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