現在の衛星運用とLevel1プロダクト処理状況
2024年 1月 GOSAT TANSO-FTS拡散版裏面を用いた太陽照度校正データの品質について
- 2024/1/25 21時(UTC)に実施された拡散板裏面の太陽照度校正データの品質がPOORとなりました。
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調査した結果、拡散板反転時に拡散板が所定の位置に設定されていないことが確認されました。
裏面校正取得後、表面に正常に戻り、その後の太陽照度校正データが正常であることは確認しました。
詳細については、過去15年分のデータとの比較を含めて、現在調査を実施しています。
2022年 10月 GOSAT TANSO-FTSリセット運用後の観測再開
- 2022年10月31日 干渉計のZero Path Difference (ZPD)バイアス補正量が制限値に達したため、FTS観測を一時停止しました。
- 2022年11月1日 FTS干渉計のリセット運用を行い、FTS観測を再開しました。
- データ欠損期間
2022-10-31 03:01:09 ~ 2022-11-01 07:41:14(UT)
2021年 8月 ZPDシフト加速によるTANSO-FTSの再起動
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2021年8月9日 02:13:25 Path2 - ZPD(Zero Path Difference)シフトの加速が確認されました。
以降、1日あたり1,000以上のハーフレーザーフリンジが発生しました。
8月25日にはZPD位置補正限界である32,767のハーフレーザーフリンジに達しました。
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2021年8月25日 観測停止と復旧:光学ベンチの温度を0.5K上げ、FTS-Cの温度制御の下限を0.5K上げることで、光学的歪みを最小限に抑え、レーザー制御系の電気位相検出性を高めました。
この操作により、フリンジデータの検出レベルも向上しました。(ロバスト性の向上) -
2021年8月26日 校正観測、及び格子点観測を再開しました。
2021年8月31日 グリント観測、及び特定点観測を再開しました。 - データ欠損期間
2021-08-24 20:05:28 ~ 2021-08-26 02:39:38
2020年 5月 ZPDシフト加速によるTANSO-FTSの再起動
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・2020年5月31日 Zero Path Difference (ZPD) 位置が2020年2月以来シフト
・2020年6月13日 ZPD補正運用を頻繁に実施したが、ZPD補正パラメータの上限 32,768に達した為、TANSO-FTS をスタンバイ モードに移行
・2020年6月13日04:33:09 UT~6月17日23:55:07 UTの期間で、FTSの観測を停止
・2020年6月16日 TANSO-FTS 再起動
・2020年6月17日 23:55 UT 3点格子モード観測開始(サングリント観測、特定点観測なし)、TIRの校正観測実施(日照2回>、夜間1回)
・2020年6月21日 ZPDシフト量が減少
・2020年6月22日 米国西海岸(RRV)とサハラ砂漠での特定点観測開始。TIRの校正観測実施(日照2回、夜間4回)
・2020年7月6日 特定点観測(全数)・サングリント 開始
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・データ欠損期間
ZPDバイアスが2,000 ハーフレーザフリンジより大きい期間
<1> from 2020-06-06 17:35:13 path29 scene43 to 2020-06-07 03:46:45 path03 scene56
<2> from 2020-06-09 15:56:57 path26 scene42 to 2020-06-10 00:51:16 path44 scene09
<3> from 2020-06-10 03:24:17 path03 scene43 to 2020-06-12 03:34:53 path05 scene09
<4> from 2020-06-12 10:07:32 path17 scene09 to 2020-06-13 04:33:06 path06 scene25
上記期間について、ZPDバイアス補正のパラメータを調整した再処理を行う予定
2018年11月 太陽電池パドルの回転異常とTANSOの再起動
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2018年11月24日、GOSATは低負荷モード(LLM)に移行し、冗長系太陽電池パドルの回転異常によりTANSO-FTS及びCAIがシャ>ットダウンしました。2018年10月から地球センサを停止していたため、事象発生後に太陽指向モード(SAM)に切り替わり、定常の軌
道から逸脱しました。GOSATは12月18日に定常軌道に復帰し、12月21日からはTANSO-CAIの観測とデータ提供が再開されました。TANSO-FTSは12月28日に観測(校正観測含む)を再開し、12月31日からは特定点観測も再開されました。
観測再開からTIRの傾向を分析した後、TANSO-FTS TIR非線形補正用のレベル1処理パラメータを更新し、レベル1データをバ>ージョン220として再処理する予定です。 -
データ欠損期間
TANSO-FTS: 2018/11/24 17:26:46 (UT) - 2018/12/28 02:52:01(UT)
TANSO-CAI: 2018/11/24 16:50:37 (UT) - 2018/12/21 06:12:10(UT)
CAM-H8 (FTS field-of-view camera): 2018/11/24 16:51:21 (UT) - 2018/12/28 01:50:07(UT)
2018年5月 CDMSのトラブルと再起動
- 2018年5月17日 コマンド/データ管理システム(CDMS)のトラブルにより、GOSATは低負荷モード(LLM)へ移行し、全機器とデ
ータレコーダがシャットダウンしました。光学系機器は冷却され、冷凍機もシャットダウンしました。この状況は、2014年5月に発生
した太陽電池パドルの回転停止の際と類似していました。GOSATは観測と地上局との疎通を再開し、データ提供も2018年5月29日に再>開されました。
再開後の傾向を分析した結果、TANSO-FTS TIR非線形補正のためのレベル1処理パラメータを更新し、レベル1データをバージ ョン220として再処理する予定です。 -
データ欠損期間
TANSO-FTS: 2018/05/17 18:48:25 (UT) - 2018/05/24 22:38:37(UT)
TANSO-CAI: 2018/05/17 17:12:54 (UT) - 2018/05/24 21:50:20(UT)
CAM-H8 (FTS field-of-view camera): 2018/05/17 18:48:29 (UT) - 2018/05/24 22:38:41(UT)
2015 冷凍機の停止と再起動
- 2015年8月2日 短波長赤外バンド1、2、3が正常に作動して、O2、CO2、CH4のスペクトルを>取得している一方で、バンド4の検知器温度が70Kから環境温度まで上がりました。そのため、TIRの運用を停止しました(TIRデータ>プロセッサのスイッチを切り、クーラー制御電子機器を停止しました)。
- 2015年9月14日 2015年8月2日の突然の異常はシングルイベントの可能性が高く、冷凍機(パルス管冷却器)を再開しました。
再開後、MCT検知器の温度が70 Kに達し、JAXAはTANSO-FTSの全バンド(バンド1、2、3、4)の地上データ処理を2015年9月15日(UT) に再開しました。
2014-2015 ソーラーパドル故障とポインティング機構部の切り替え
TANSO-FTS運用とL1Bプロダクトの長期的状況。TANSO-CAI運用は変更なし。
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- 2014年5月24日 2基の太陽電池パドルの内1基が回転を停止。TANSO-FTS(TIR冷凍機、ポインティング機構部)、CAI運用のための電力にはまだ余裕あり。
- 2014年6月1日 TANSO-FTS観測再開。ZPDシフト速度が大幅増加 >> インターフェログラムに800フリンジのバイアス
V161.160用の新しいILS(ILS800SS)またはバイアス補正アポダイゼーション(V200.200)が必要
センターバーストの検出不良によるスパイクフラグ4の頻出
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- 2014年9月4日 アロンググトラック(AT)のポインティング静定が悪化。
- 2014年9月11日 3点CTモードに替えて、1点(直下視のみ)+サングリント+特定点観測。 約30%のインタフェログラムのポインティングが不安定
- 2014年11月17日~12月5日 PID制御パラメーターの調整不能(改善なし)。
- 2014年12月3日 2014年9月22日~10月5日 AT角を±10°以内に制限したが、AT安定性が悪化
- 2014年12月15日 バックアップシステムのテスト(誤ったレベル1幾何テレメトリ)
- 2015年1月26日 ポインティング機構を主系から従系へ。
- 2015年2月14日 レベル1データ配布(バックアップのポインティング機構部によるデータ)
- 2015年8月30日 ポインティングのオフセットとずれの双方を特定観測要求の計画に反映。