Calibration代替校正

TANSO-FTS (SWIR)

米国ネバダ州Railroad Valley(RRV)における年1回の代替校正キャンペーン(VCC)の解析結果から、TANSO-FTS SWIRの放射輝度に対する絶対感度は、最初の2年間を除いて劣化が非常に緩やかであることが分かりました。また、VCC2015では、主系ポインティングシステムと従系ポインティングシステムの間に有意な差がないことが分かりました。したがって、感度劣化係数(RDF)モデルを変更する必要はありません。これらのデータは、長期間の全L1Bデータセットに適用可能です。VCCの誤差は、7%の値より低いと推定されます。

LIB V201プロダクトには、打ち上げ後の感度劣化を補正した校正済み分光放射輝度が W cm-1 str-1 の単位で付加されています。

図1(a)

TANSO-FTS (TIR)

TANSO-FTSバンド4のTIR校正では、黒体(BB)と深宇宙(DS)を用いた校正を定期的に行うことにより、感度劣化とバックグラウンド放射線を除去することができます。VCC2011の間に、各スペクトル窓領域の校正後の系統誤差について解析を行い、650-700cm-1のCO2 帯における冷たい上空大気からの放射に、L1B V130では2 Kの正のバイアスのあることが分かりました [片岡ら、2014年]。これを受けて、V161で感度校正が修正されました。NOAAのブイにより監視された海面温度(SST)との長期比較から、月間平均における差異は6年間にわたって1 Kより小さいことが分かっています[片岡ら、2015年]。

TANSO-CAI

RRVにおける代替校正により、TANSO-CAIバンド1と4において打ち上げ前の感度と軌道上での初期の感度の差は大きいものの、その後の軌道上での感度の経時変化は全てのバンドで緩やかであることが分かりました。図は、VCC2011以来TANSO-CAIの劣化がないことを示しています。

図1(b)

Vicarious Calibration Portal for Space-borne GHGs Sensors

Vicarious Calibration Portal for Space-borne GHGs Sensorsは、 米国ネバダ州Railroad Valley(RRV)での共同代替校正(GOSAT, OCO-2, TROPOMI, OCO-3, GOSAT-2)キャンペーンのWebページとなります。
キャンペーン期間中に測定した地表面反射率、ラジオゾンデ、航空機GHGデータについて、2009年からの長期データを提供しています。

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