ALOSによる災害観測

AVNIR-2によるミャンマー・サイクロン洪水観測

平成20年5月2日から3日にかけてミャンマーのイラワジ川デルタ地帯を襲ったサイクロン「ナルギス」による被害の様子について、引き続き陸域観測技術衛星「だいち」（ALOS）による観測を実施しました。

平成19年12月18日(災害前)に取得した「だいち」搭載光学センサAVNIR-2で観測されたサイクロン「ナルギス」によるミャンマー洪水地域

平成20年5月4日(災害後)に取得した「だいち」搭載光学センサAVNIR-2で観測されたサイクロン「ナルギス」によるミャンマー洪水地域

図1: サイクロン「ナルギス」による洪水地域
(左：平成19年12月18日(災害前)観測, 右：平成20年5月4日(災害後)観測)
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図1は「だいち」搭載光学センサである高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)で観測された災害前後の画像です。白く見えるのは雲です。災害後の画像である図1右は、大半の部分は雲に覆われてしまっていますが雲の合間から見える地表面の状況を解析しました。

図2: 図1の拡大画像1(左：平成19年12月18日(災害前)観測, 右：平成20年5月4日(災害後)観測)
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図3: 図1の拡大画像2(左：平成19年12月18日(災害前)観測, 右：平成20年5月4日(災害後)観測)
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図2, 3はそれぞれ災害前後で同じ場所を切り出した拡大画像です。図2では災害前は耕作地であった場所が冠水している様子、図3では災害後に小島が削られ面積が小さくなったり、海岸線の砂浜がなくなったりしている様子を見ることができます。

平成20年5月6日に観測されたLバンド合成開口レーダ(PALSAR)画像から推定された冠水域(青色で示された場所)を抜き出し、平成19年12月18日のAVNIR-2に重ねて表示したもので、赤色で示される場所が冠水域を表しています。PALSARとAVNIR-2の観測場所が若干異なるため、画像の左側のみ重なっています。拡大画像を見ると、河川沿いの樹木が残っている場所は冠水していないことが分かります。

災害後のAVNIR-2画像から推定した冠水域を表しています。こちらは雲の下の様子は分かりませんが、広範囲に渡って水に浸かっている様子をみることができ面積にして10万ヘクタール以上あることが分かりました。

図4: 洪水にともなう冠水域推定結果
(左：平成20年5月6日観測のPALSARから推定した冠水域,
右：平成20年5月4日観測のAVNIR-2から推定した冠水域, 冠水域を赤色で示す)
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図4左は平成20年5月6日に観測されたLバンド合成開口レーダ(PALSAR)画像から推定された冠水域 (青色で示された場所)を抜き出し、平成19年12月18日のAVNIR-2に重ねて表示したもので、赤色で示される場所が冠水域を表しています。PALSARとAVNIR-2の観測場所が若干異なるため、画像の左側のみ重なっています。拡大画像を見ると、河川沿いの樹木が残っている場所は冠水していないことが分かります。また、図4右は災害後のAVNIR-2画像から推定した冠水域を表しています。こちらは雲の下の様子は分かりませんが、広範囲に渡って水に浸かっている様子をみることができ面積にして10万ヘクタール以上あることが分かりました。

図5: 観測場所の位置

©JAXA EORC