陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)によるサリュチェフ火山噴火における緊急観測結果

2009年6月12日千島列島のマツア島サリュチェフ火山が噴火し、6月15日以降に噴煙が広がり始め、その後に噴煙の高さが1万メートルに達し航空機の運航に影響をきたし始めました。宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)では6月17日午前9時46分頃に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載の高性能可視近赤外放射計2型(アブニール・ツー)により現地の緊急観測を実施しました。

図1:2009年6月17日午前9時46分頃に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載の高性能可視近赤外放射計2型(アブニール・ツー)により観測された千島列島マツア島サリュチェフ火山付近の画像全体(青枠は図2の範囲)

図1: 2009年6月17日に取得した画像全体
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取得日時: 2009年6月17日 午前9時46分頃(日本時間)
センサ: AVNIR-2(アブニール・ツー)
ポインティング角度: -11.0°
青枠: 図2の範囲

図2:陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載の高性能可視近赤外放射計2型(アブニール・ツー)により観測されたサリュチェフ火山火口付近の拡大図、左:噴火後(2009年6月17日観測)、右:噴火前(2007年7月4日観測)、それぞれ約12km四方

図2: サリュチェフ火山火口付近の拡大図(それぞれ約12km四方)
左:噴火後(2009年6月17日観測)、右:噴火前((2007年7月4日観測)

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図2はサリュチェフ火山火口付近の拡大図で、左が噴火後の2009年6月17日、右は比較用として噴火前である2007年7月4日観測の画像です。噴火後の画像は雲に覆われていますが、火口付近と思われるところに雲とは異なる形状(図中赤枠内)が見られ、これは噴煙と考えられます。

観測された画像は気象庁へ提供しました。なお、JAXAでは今後も当該地域を継続して観測する予定です。

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