平成8年12月3日

宇宙開発事業団
地球観測データ解析研究センター 


1 現在公開しているデータ

現在、EORCから公開されているADEOSのOCTS IntensiveLAC データは、表1に示すようなファイルフォーマットで提供されます。
表1  OCTS IntensiveLAC データファイルフォーマット
フォーマット(拡張子) 主用途 利用方法 
GIF(.gif) 画像表示  Netscape 等のブラウザ、各種グラフィックソフトで表示可能 
PPM(.ppm) 画像表示 UNIXの xv で表示可能。
また、 UNIXの netpbm, Mac の GraphicConverter 等のツールでGIFなどのフォーマットへ変換可能。 
ラスターデータ(.dat) 物理量算出 データ読み込み、物理量への変換プログラムを作成して 算出(現在、EORCにて物理量データの提供方法を検討中) 
テキストデータ(.log) データ情報 データに関する属性情報、切り出したデータに関する情報をワープロソフト、エディタ等で確認 

なお、データの詳細については、添付資料を参照してください。

2 データの入手方法

Netscape 等のブラウザで EORC の FTPサーバーにアクセスします。
現在、EORCではOCTS IntensiveLACに関しては日本近海の RTC Level3' データを提供しており、ホームページのURLは以下のようになっています。
http://www.eorc.nasda.go.jp/ADEOS/ILAC/RtcL3p.html

実際に上記URLにアクセスすると、図1のようなページが表示されます。

Snapshot from http://www.eorc.nasda.go.jp/ADEOS/ILAC/RtcL3p.html
図1  OCTS IntensiveLAC RTC Level3d,& 3 Map ホームページ

データを入手するには図1の画面をスクロールさせ、図2の表の中から「Date」の項目の数値をクリックすると、その日付に観測した全データが置かれているディレクトリへ行くことができます。
なお、データを入手する前に雲量や観測エリアを確認したい場合には、図2の表の中のGIF Imagesの数値をクリックすると、その日付に観測したデータの全体ブラウズ画像を見ることができます。

Snapshot from http://www.eorc.nasda.go.jp/ADEOS/ILAC/RtcL3p.html
図2 データアーカイブ一覧

なお,READMEの項目をクリックすると、添付資料のデータ説明書を見ることができます。  

3 簡単な画像処理

今回、 OCTSのLACデータの画像表示ソフトとして、MSーWindows用ラスター画像Viewerである「SPISY」というソフトウェアを使用します。

(1)「SPISY」の概要

SPISYはラスター画像のためのViewerであり、 MSーWindows上で動作します。
提供されるCDーROMには日本語版と英語版があり、それぞれ'installj.exe'、'install.exe'によりインストールできます。以下に、SPISYの簡単な利用例を紹介します。

(2)「SPISY」による画像の表示

MSーWindowsのSPISYのアイコンをダブルクリックすることにより、 SPISYを起動すると図3のような画面(日本語版)が現れます。

Snapshot from SPYSI
図3  SPISYの初期画面

図3の画面の左上にある「画像」メニューからサブメニュー内の「シュードカラー」を 選択します。すると、図4のような画面が現れます。

Snapshot from SPYSI
図4 シュードカラー画面

まず、「画像ファイル名」の指定で、OCTS IntensiveLACのラスターデータ(例:ch3204i.dat)を指定します。すると、図5のようなメッセージが表示されます。

Snapshot from SPYSI
 図5 メッセージ画面

これは、SPISYのデータフォーマットの場合、生データの先頭(ヘッダー)にそのデータに関する情報が付加されている必要があるため、生データのみしかないOCTS IntensiveLACのラスターデータを指定すると、 SPISYフォーマットのデータと認識されないからです。
そこで、「OK」ボタンで一度メッセージ画面を閉じ、図2の画面で直接ヘッダー情報として必要な値を手入力します。入力するのは「画像」の項目の“X=”と“Y=”のフィールドです。(ヘッダサイズは0になります)“X=”と“Y=”のフィールドは画像サイズを入力するフィールドで、ここに入力する画像サイズの値は、表1のテキストデータの中の "e〜.log" ファイルに記述されています。
テキストエディタ等で内容を見ると、下記のように記述されています。
ここで、 Area:I を例にとると、画像サイズは(X、Y)=(1025、1023)であることがわかります。

HDF File Name : B13MCH3204
SDSname:map_chlor_a  width:3515  height:4841
Sean : (119.348900,43.461640)-(140.814400,18.322470)
 :
Area:I (127.740000,35.700000)-(134.000000,30.443000)
                         to ( 1374, 1643)-( 2399, 2666)  size 1025x1023  in
 :
ここで、一度「自動サイズ」を選択し、残りのフィールドを全てデフォルト値に設定します。もし、画像の表示範囲を任意に設置したい場合には、「入力開始座標」(左上点の元画像上での座標)、 「入力終了座標」(同右下点)および「インターバル」で地域を指定します。なお、一度に表示できるサイズは400ライン以内、500ピクセル以内に限られますので、インターバルに注意して下さい。
また、X方向、Y方向はそれぞれピクセル方向、ライン方向に対応しています。

入力結果を図6に示します。

Snapshot from SPYSI
図6 入力結果

ここで「実行」をクリックすると、図7のように画像が表示されます。

Snapshot from SPYSI
図7 画像表示結果

ここで、メニュー画面の中から「LUT」を用いると任意のカラー画像を表示できます。
「LUT」は最大15色までの表示が可能であり、各色へのしきい値の割当てを任意に行うことができます。

以上、簡単にOCTS IntensiveLACのラスターデータの表示方法について述べてきましたが、 GIF等の一般的なフォーマットに変換されたデータの処理につきましては、「Photoshop」(Mac, Windows95)等の市販のソフトウェアや、「lview Pro」(Windows95/3.1)等のシェアウェアまたは フリーソフトなどが利用できます。

最後に、Windows95/3.1 上で動作するシェアウェアやフリーソフトが入手できるFTPサイトを以下に紹介します。
「窓の杜」: http://www.forest.impress.co.jp/


[EORC Home] [NASDA Home]
Earth Observation Research Center


Comments to: adeossupport@eorc.nasda.go.jp
Last Update: 26 Januray 1996