Joint-Simulator利用ワークショップ

JAXA/EORCでは、大学・研究所の研究者の方々と共同で、衛星データ・シミュレータ「Joint-Simulator」の開発を進めています。
この度、Joint-Simulatorの概要説明と、衛星データ・シミュレータを利用した最先端の研究について議論を深めることを目的に、以下のとおりワークショップを開催することになりましたので、お知らせいたします。
発表資料(発表タイトル横の[pdf])・写真を追加しました。(2013年2月1日)

日時: 2013年1月21日(月)13:30〜17:00
場所: 東京大学 本郷キャンパス 理学部1号館小柴ホール
講演プログラム:
Chair: 沖理子(JAXA/EORC)
13:30-13:45 久保田拓志・沖理子(JAXA/EORC):
開催趣旨とJAXA報告 [pdf]
13:45-14:15 佐藤正樹(東大AORI):
Joint-Simulatorの概要とNICAMへの利用 [pdf]
14:15-14:30 端野典平(東大AORI):
Joint-Simulatorの紹介 [pdf]
14:30-15:00 弓本桂也(気象庁気象研究所):
WRF-ChemモデルへのJoint-simulatorの利用 [pdf]
(休憩15分)
Chair: 佐藤正樹(東大AORI)
15:15-15:45 鈴木健太郎(NASA/JPL):
衛星シミュレータを用いた雲物理パラメタリゼーションの評価
15:45-16:15 篠田太郎(名大HyARC):
衛星データと衛星シミュレータSDSUを用いた雲解像モデルCReSSの雲微物理過程の問題点の抽出 [pdf]
16:15-16:30 高橋昌也(気象庁・気象衛星センター):
静止気象衛星「ひまわり8・9号」シミュレーション画像の作成に向けて [pdf]
16:30-17:00
総合討論
※夕方に懇親会予定(→開催しました。)

趣旨説明

熱帯降雨観測衛星(TRMM)による降水観測が始まって14年以上が経過し、今後も全球降水観測(GPM)計画、地球環境変動観測ミッション(GCOM)、雲エアロゾル放射ミッション(EarthCARE)などにより、雲・降水観測データの蓄積と複数衛星データを利用した横断的な地球環境観測研究の進展が期待されています。

近年、衛星観測によって推定された物理量による気候モデルの検証だけでなく、衛星データ・シミュレータを用いた検証方法が利用されるようになってきました。衛星データ・シミュレータは、数値モデルの仮想的な大気データから、衛星センサの疑似観測データを出力し、疑似観測データと実際の観測データを比較・検証することで、数値モデルの問題点をより明確にすることができます。IPCC AR5においても衛星データ・シミュレータによる気候モデルの検証が重要な検証方法として提言されています。

JAXA/EORCでは、衛星データ・シミュレータ「Joint-Simulator」の開発をEarthCAREミッションで進めており、また横軸/気候モデル連携研究グループとして、Joint-Simulatorを用いた数値気象・気候モデルへの衛星データの利用研究を進めています。この度、Joint-SimulatorのVersion 1をリリースすることになりました。

そこで、Joint-Simulatorの概要説明と、衛星データ・シミュレータの利用研究へのレビューを目的にJoint-Simulator利用ワークショップを開催します。また、このワークショップをひとつの足がかりとして衛星データ・シミュレータの利用を活性化させることを期待します。

ワークショップは午後半日程度とし、基本的に一人30分程度の発表議論時間を確保する招待講演(何人かの講師によるレクチャーあるいはチュートリアル的な講演)でプログラムを組む予定です。

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