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2009年2月9日掲載


  いぶき(GOSAT)、初観測データ

   宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、平成21年1月23日12時54分(日本時間)に種子島宇宙センターから打ち上げた温室効果ガス観測技術衛星「 いぶき」(GOSAT)については、これまで計画通り姿勢制御系、通信系等の衛星各部の初期機能確認を進めており、衛星の状態は正常です。
  この初期機能確認の中で、「いぶき」搭載の温室効果ガス観測センサ(TANSO-FTS)及び雲・エアロソルセンサ(TANSO-CAI)の立上げを行い、初の観測データを取得しました。

 下記の図1〜4は、2月7日13時頃(日本時間)日本上空を通過した際に「いぶき」搭載のTANSO-FTS及びTANSO-CAIで観測したデータです。

 今後も引き続き初期機能確認(打上げ後3か月間)を行った後、JAXA、国立環境研究所及び環境省は共同で、地上観測データとの比較などによるデータの精度確認や、データ補正等を行う初期校正検証作業を実施する予定です。


 図1:「いぶき」搭載 TANSO-CAIの疑似カラー画像
 図2:「いぶき」搭載 TANSO-FTS及びTANSO-CAIによる観測データ
 図3:「いぶき」搭載 TANSO-FTSのデータから求めた波長ごとの光の強さ(スペクトル)
 図4:「いぶき」搭載 TANSO−FTSの観測データとシミュレーションデータの比較

図1 「いぶき」搭載 TANSO-CAIの疑似カラー画像
 「いぶき」に搭載した雲・エアロソルセンサ(TANSO-CAI)によって2月7日13時頃に日本上空を通過した際に取得したデータです。雲を明確に識別することができ、正常に機能していることが確認できました。

図2 「いぶき」搭載 TANSO-FTS及びTANSO-CAIによる観測データ
 図2の左は、 TANSO-CAI による疑似カラー画像の上にTANSO-FTSの観測点を示したものです。
 図2の右上は、TANSO-FTSによる観測データ(インターフェログラム)です。
 図2の右下は、右上の図の観測データを処理し、波長ごとの光の強さ(スペクトル)を表したグラフです。温室効果ガス(二酸化炭素とメタン)は特定の波長の赤外線を吸収する特性がありますが、グラフではそれぞれの吸収線を明確に識別していることが確認できます。温室効果ガスの濃度が高いほど吸収が強くなります。また、国立環境研究所のシミュレーションデータと概ね一致しており(図4参照)、このことからTANSO−FTSが正常に機能していることが確認できました。
 今後、観測データは、地上観測データとの比較などによるデータの精度確認や、データ補正等の校正検証作業が行われます。今回は、TANSO-FTSの短波長赤外のバンド1から3で観測を行いました。熱赤外のバンド4については、冷却機の機能確認後にデータ取得を行います。

図3 「いぶき」搭載 TANSO-FTSのデータから求めた波長ごとの光の強さ(スペクトル)
 TANSO-FTSのデータから求めた各チャンネルの波長ごとの光の強さを示したグラフです。温室効果ガスの濃度が高いほど吸収が強くなります。

図4 「いぶき」搭載 TANSO−FTSの観測データとシミュレーションデータの比較
 上図は、観測データと国立環境研究所のシミュレーションデータの比較です。両者の比較結果から、吸収線の位置が一致しており、分光性能は設計どおりであることが確認できました。各スペクトルごとの相対強度については今後地上の測定結果との照合などの校正作業を行うことで、その精度を確定していきます。

 大気中の二酸化炭素濃度を390ppm、メタン濃度を1.74ppmと仮定し、「いぶき」の観測点付近のゾンデによる気温、気圧、水蒸気の高度分布実測値とメタンの高度分布の標準モデルをもとにシミュレーションしたデータ。



観測画像について:



観測衛星: 温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)
観測センサ: 温室効果ガス観測センサ(TANSO-FTS)
雲・エアロソルセンサ(TANSO-CAI)
観測日時: 2009年2月7日13時00分頃(日本標準時)
 TANSO-FTSは、赤外線の中でも広い波長範囲 (短波長赤外域〜熱赤外域)を観測し、観測精度を高めています。観測チャンネル数は約18,500にもおよびます。ここでは、短波長赤外バンド1〜3のみを使用しています。

 TANSO-CAIは、温室効果ガス測定の誤差要因となる雲やエアロソルの観測を行い、温室効果ガスの観測精度を向上します。

関連サイト:
いぶき打ち上げ特設サイト
温室効果ガス観測技術衛星「いぶき(GOSAT)」
プレスリリース 温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)搭載センサの初観測データ取得について
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