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TRMMが捉えたエルニーニョ現象

 上図はTMIから推定された1998年2月の平均海面水温、下図は気象庁による1998年2月の海面水温の気候値からの偏差です。黄色や赤は平年より海面水温が高いことを示しています。海面水温の高い領域と前図の降水量の多い領域はよく一致しています。

 下図に見られるとおり、通常水温の低い南米ペルー沖に至る東部赤道太平洋で非常に水温が高くなっており、逆に西部赤道太平洋では水温が下がっていました。エルニーニョによる海面水温の変動に対応して、上図の熱帯収束帯で降水量の多い領域が例年に比べ東側へ移動し、西部太平洋で降水量が少なくなっている様子が現れています。このような熱帯での大規模な降水域の移動は、世界の気象に大きな影響を及ぼします。


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