雷観測装置

標準プロダクト

LISによる月積算雷放電数
 月積算雷放電数分布です。雷活動域は主に夏半球の陸上域にあります。例えば、南半球が夏半球である1月(上図)では中央アフリカ及び南米大陸、北半球が立つ半球である7月(下図)には北米大陸に存在します。このように、季節に依存して北半球から南半球へと雷活動域が移動しています。当然のことながら、サハラ砂漠などの高水量の少ない砂漠域には雷活動が認められません。一方、降水量が多い南米・アマゾンでは赤道付近よりも、むしろその南部に雷活動の中心があります。また、世界の屋根ヒマラヤ山脈が、雷活動域と非雷活動域を極めて明確に分布しています。

雷の発生頻度分布図 オーストラリア上空
 オーストラリア北部ダーウィン上空を通過した際の雷観測装置(LIS)による観測結果です。雷放電の発生している位置がオレンジ・黄色・ブルーのドットとして示されています。

西日本の梅雨最盛期の雷活動

 2000年7月2日〜4日の間ほぼ全国的に雷活動が活発でした。この雷活動は,TRMMが7月3日16時33〜37分に西日本上空を通過した際に観測された結果で、九州から紀伊半島にかけての発達した積乱雲の様子(可視画像)と雷活動位置が一致している様子がわかります。関東地方にも孤立した雷雲があり、そこでも雷活動が認められます。LIS はこの4分間に、19の雷雲とそれに伴う132の雷放電を観測しました。

日本付近の雷活動
 過去二年の統計では、冬季には太平洋上に夏季にはほぼ日本列島上にと、まるで活動の拠点を移すような形で雷が集中していることがわかります。これまで北陸の冬季に雷活動の多いことが知られていましたが、LIS観測では、太平洋上に活発な雷活動が認められており、LISにより得られた新しい知見となっています。
 
  1. 標準プロダクト・・サンプル画像
  2. PRとの比較・・サンプル画像