はじめに
21世紀は「水の世紀」と言われています。水は地球環境を特徴づける重要な要素であり、わたしたちの生活や経済活動を左右します。今、わたしたちは世界各地で水不足、洪水などをはじめ、これらに起因する食糧難や伝染病の発生などの多くの問題に直面しています。「雨」は、我々の日常生活に深い関わりがあるばかりでなく、その分布と変動は、近年社会的関心が高まっている気候変動や地球温暖化の影響を受けていると言われています。その影響は集中豪雨のように短期時間で局所的に発生するものから、エル・ニーニョのように長期的で大規模なものにまで及びます。
このような問題を解決するために、今、わたしたちに必要なことは、淡水資源の源である降雨を正確に把握し、異常気象への予測や対策の技術を向上させることです。そのためにも、世界各地に降る雨の変動を短い時間間隔でモニタリングするとともに、限られた地球上の水資源を共有していく意識をもつことが重要です。国際的な協力のもとで、リアルタイムな「水」の把握と予測を行うための総合的な衛星観測計画を実現することが、その解決のためのひとつの手段となります。

