平成20年5月2日夜から3日にかけてミャンマーを襲った大型サイクロン「ナルギス」による洪水の被害状況について、JAXAは「だいち」による緊急観測を行ないました。
図1: サイクロン「ナルギス」による洪水の被害地域(左:災害前、右:災害後)
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図1左は「だいち」搭載のパルサー(PALSAR)のScanSARモードで観測した災害前の2008年4月24日の画像、図1右は同じく高分解能モードで観測した災害後の2008年5月6日の画像です。PALSARによる画像では、水面は暗く見える特徴があり、災害後の画像では広い領域に渡って洪水(暗い領域)が広がっていることが分かります。
図2: 災害前後の2枚の画像のカラー合成
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図2は災害前の画像と災害後の画像を色付けして重ね合わせ、災害前後の違いを色として表したものです。青く浮き出ている地域が浸水した領域を表しています。黄色の領域は降水により土の中の水分が増加したことを示しています。
JAXAでは国際災害チャータの要請に基づき、データを国際災害チャータ及びセンチネルアジアへ提供しました。
図3: 観測場所の位置
©JAXA EORC