データ利用研究事例
12. 地理
宇宙から見た世界遺産·屋久島
屋久島 [日本]

Landsat 5号搭載TM(Thematic Mapper)による屋久島の観測画像(2000年1月4日)

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Fig. 1: 屋久島 (2000年1月4日)(クリックで拡大画像へ)


屋久島の位置 Landsat 5号に搭載されたTM(Thematic Mapper)によって、2000年1月4日に観測された屋久島の画像です。屋久杉に代表されるきわめて特殊な森林植生を有する屋久島は、1993年12月、日本で初めての世界自然遺産に登録されました。屋久島の植生は海岸付近から中央部の宮之浦岳の山頂に向かうにしたがい、ガジュマルやアコウなどの亜熱帯から、シイやカシなどの暖帯、モミやヤマグルマなどの温帯、さらにヤクスギやシャクナゲなどの亜高山帯へと変化します。ほんの10数キロ移動するだけで、南の植物から北の植物へと連続して変化するありさまや、巨大な屋久杉を含む特異な生態系は、世界から高い評価を受けています。
屋久杉の森と人々の共生の歴史は古く、島の人々は500年も前から森の木を伐採して資源として利用してきました。また樹齢1000年を超えた巨大杉には「紀元杉」、「夫婦杉」、「大王杉」といった名前をつけ、畏敬と愛着をもってたいせつにしてきました。
現在では、原生自然環境保全区域、国立公園の特別地域、特別保護地区、森林生態系保護地域、特別天然記念物などの指定を受け、厳正に保護をされています。

NASDAニュース No.233, April, 2001 より抜粋
©JAXA EORC

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